二人のやり取り、優しくて、お互いに心の奥の方をさらけ出していて、良いなぁと思いました。
何の見返りも求めず、ちゃんとヴィクトルはストロベリーだって覚えててわざわざ用意して、本気で心配するアイリーン。
彼はどう感じるのかな?と思ったら「母親みたい」で微笑ましかったし、彼にも優しさを注ぐ人がいたんだなぁとちょっと安心しました。
自分の過去や感情を吐露して、こういうことなんじゃないか?って、良い方へ向かえそうな捉え直しのきっかけを気づかせ合うのも、思いやりに満ちているように感じました。
作者からの返信
きみどりさま
本当に丁寧にコメントいただけて、嬉しいです。
ここのエピソードは自分でも書けたとき、ああ、良かったな、と思えた場面ですので、そう感じたいただけたことは何よりほっとしています。
アイリーンの純朴な優しさはヴィクトルに取って母を思い出すものだった…ということから始まるふたりの語らい、それでふたりはとても救われたと思うんです。今までお互いやり場のない痛みを抱えてきた者だからこそ、深いところまで語り合えたのでしょうし。
この世界は命の価値は軽いし、用済みになれば存在ごとすぐに打ち捨てられてしまうような非情なものなのですが、それでも人間同士分かち合えるものはある。
ここのシーンを書いて良かったと心より思います。
アイリーンさんもヴィクトルさんも、自分ではそこに思い至らない部分をお互いに言い合えているように思いました。
二人とも親との関係性で苦しんでいる部分がある、という意味では似てると思います。そんな二人だからこそ、相手の言う事がすごく心に刺さったりするんじゃないかな(*'ω'*)
この二人にとってこの列車の旅がすごく価値あるものになりそう!
蒼い羽からのプレゼントである薬!
これはもうどう考えてもヴィクトルさんを蒼い羽に引き入れたい「ラブコール」にすら感じてしまいます。
作者からの返信
みつなつさま
アイリーンだけでは気づけなかったこと。ヴィクトルだけでは気づかなかったこと。それを同じ痛みを抱える者同士が向き合うことで、お互い気づきを得ていく。そんなエピソードです。ここは書いててホッとしました。というか、ここが書けたことで、この作品はちゃんと無情のまま終わらず着地できる手ごたえを得られたんです。