愛 〜春夏秋冬〜

@com11sanimaruna

第1話 やまと

晴れ晴れとした空がおれを蔑むような目をして照らす。


2月

北海道に住んでいたおれは東京に住む彼女ゆきと一緒に暮らすために上京した。

遠距離恋愛をして1年程になる。

お互い25歳で結婚を意識してもおかしくない年齢だ。


北海道の会社を辞め東京の中小企業に就職をして彼女と同棲をしていた。

ゆきは保育士をしていて子どもができたらこんなふうに遊ぶのかな、なんて考えたりもする。


毎日朝起きて出勤、仕事終わってゆきの作るご飯を2人で食べて寝る


この日々を繰り返して1か月


「別れよ」


ゆきから突然の言葉

なんの刺激もない、他愛もない日々に飽きてしまったみたいだ。

それもそうだ、熟年夫婦のように会話も少なくなり何の取り柄もないおれと過ごす日々が楽しいはずもない。

なんの反論もできぬまま自分の荷物をまとめ外へ出た

悲しさも悔しさもない、あるのは虚しさだけ


拠り所もなく会社で寝泊まりする日々が続いていた。


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