ぽーちどえっぐ!
ノア
第1話 旅人たちの夢冒険
……アハッ、遠征隊なら歓迎なわけ。
ハイハイ、ヒーリングなら任して欲しいんですけど。
少女は夢を見ていた。
巨大な泥人形と、自分含め数多の勇者たちと闘う夢だ。
……「またこの夢?だからこれを正夢にしろと何度言えば解るわけ?」
水色の髪に水色の目をした少女、”ラムネラジオ”は何度も見るこの夢に対しグチグチ言いながら服を着替える。
「さて、今日もチビスケどもと旅にでますか。」
そう言い、ラムネラジオは杖と称した桃色のペロキャンを片手に家を出る。
―――――
『いれて、いれて』
『わたし、こんなに強いのに』
そう嘆いているのは、茶髪のショートにエアインテークの少女だ。
鎧を着て、兜を被り、矛を持った少女だ。
「んー……またこの夢かよ?」
そう言いながら起きたのは銀髪の少女、”ネム”。
どうやら彼女は毎日のようにこの夢を見るらしい。
「ま、いっか。今日もラムネねーちゃんとあんみたねーちゃんと旅に行くヤクソクあるし」
そう言いながら、割り切りながら、彼女”ネム”は服を着替える。
「それにしてもあの夢のガキ誰なんだろうなー」
と、呟きながら愛用の三日月状の矛を持てば、放浪人ネムの完成だ。
―――――
「フフ、また会いましたね」
「そうだね。夢は貴方の特権だものね」
この夢を見ているのは、一人の悪魔だ。
エルフの夢を見てる悪魔だ。
「……胸糞悪い夢をみた……」
そう言いながら起きたのは、”あんみた”と名乗る少女だ。
彼女はラムネやネムの知り合いで、とある軍団に仇をもつ少女だ。
「ラムネもネムもマイペースだからなぁ。」
「いつになったらわたしの敵討ちはできるのかな?」
そうグチグチ言いながら、大空に翼を広げる。
悪魔といえども、彼女は少し特殊で昼行性だ。
―――――
三人が集まった。
今日は何処へ度に出る?そんな話で盛り上がってる。
「ボクは時計塔。時計塔しか勝たん。」
「俺は鍾乳洞!アソコならコールドアイの尻尾食いながら狩れるし!」
「わたしは鉱山かな。色々調べたいことがあるの。」
マイペースな旅人の、集合だ。
―――――
「……で、結局。」
三人が行き着いたのは暗い暗い鍾乳洞。
ネムが駄々こね始め、どうしようもなくここに来たのであった。
「うひょー!早く狩ろうぜー!!!」
ネムは乗り気だが、ラムネとあんみたは呆れ顔だ。
「次はない。ってそろそろ覚えてほしいんですけど」
「そうよ〜わたしも調べ事があるのに」
そんな二人の忠告も無視して、ネムは”コールドアイ”を一網打尽に狩っている。
―――――
「ふぅん……これが、2021年のメイプルワールドデス?」
「シズには分からないけど、少し世界が改変されたのだけは解るですよ」
「わたくしも少なからず影響受けてるから、そろそろ”動かしたら”いいと思いますわ?」
「まぁ、貴方たちがどうしようと私はあの悪魔をとっちめれば終わりなので。任せます」
時空の隙間から、囁きが聞こえた。
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