第5話 2021 8/1(日)

今日は外出して、漫画と小説買って映画みた。


日が暮れてから老犬と散歩にでた。

犬の足腰が弱くなったためか、昔より散歩コースが短くなった。時間にすると15分ほど早く家に帰れる。それは老いと遠くない死を私に実感させるには充分な時間であった。


散歩から帰り、タバコを吸うと暗い色のケムリがでた。色つきの煙は点滅し、私の言葉を待った。

私は年老いた愛犬のことを語った。

煙は色を変えたり点滅したり糸のように細くなって、言葉なく会話をしてくれた。


色つき煙は、話し相手になってくれるが、こちらは時間を差し出さなくてはいけない。

気がつけば夜だ。

窓を開けると色つき煙は、溶け出すように部屋を去った。私の3時間を連れて。

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