重複魔法の使い手〜どんなに弱い魔法でも、重ねがけで威力が倍増!?〜

ゆう。

第1話 修学旅行





 みなさんは修学旅行と言う学校行事は好きですか?


 ちなみに俺は嫌いだ。理由はただ一つ、友達がいないからだ。一応クラスに何人か少し話すような人はいるが、放課後遊んだり、休み時間に騒いだりするような友達と言える存在はいない。あ、ちなみにもちろんの如く彼女もいません。友達がいなければ学校行事なんて楽しみるわけが無い。


 そんなこんなで今はバスの中。これから宿泊先のホテルに向い、荷物を置いて自主研修と言った形だ。


 ちなみに今はトンネルの中だ。今回通るルートは山が多いのでかなりのトンネルの数があり、友達がいない俺からしたらかなり暇だ。だって景色が見えないじゃないか。なので俺はみんながバスで友達同士で話している中、1人眠っていた。


 そんな時後ろから声が聞き捨てならない会話が聞こえてきた。


「ちっ。なんであんな陰キャぼっちが紗良ちゃんの隣なんだよ」


「いやまじそれな。あんなやつが隣くらいならまだお前の方がマシだわ」


「はぁ……委員長もひでぇなぁ」


「ほんとよ」


 そう。実は僕の隣の席には学校一の美少女と噂される姫野紗良ひめのさらがいるのだ。姫野紗良は、金髪ツインテールで胸がそこそこ出ているという誰もが見惚れるような容姿を持っている。更には成績優秀で運動神経抜群。男女誰とでも気兼ねなく話すので、かなり人気がある。


 実は俺もなぜ隣になったのかは知らない。だが、後ろの2人が話す感じクラス委員達が決めたのだろう。


(はぁ……これどんどんクラスの人に嫌われていくじゃん)


 そんなことを思いつつ、再び眠ろうとしたら……


「ねぇねぇ。佐々木くん」


 なんとついさっきまで別の人と話をしていた姫野が話しかけてきた。


「うん?なんですか?」


「い、いや。と、特になんでもないんだけど。ずっと寝てて暇じゃないのかなぁと思って」


「ちっ」


(おいおい。後ろから舌打ちしてるの聞こえてるぞ)


「あ、あぁ……することが無いからな」


「そ、そうなんだ」


 それから少しの間しーんとした時間が続き、


「ご、ごめんね。寝てるの邪魔しちゃって」


「い、いや、俺は全然大丈夫だよ」


「な、ならよかったぁ」


 姫野は安心したのか胸を手に置いて深呼吸していた。


(流石の姫野でも初対面の人には緊張するのか……?)


 それからまたしーんとした時間が続き……


「な!なんだ!」


 誰かの大声で言った一言と共に突然窓の外が光に覆われた。


(なんだなんだなんだなんだ?)


 俺は突然の事態に一瞬パニックになってしまった。


 それから光が無くなり、外の景色が見え、安心したのも束の間、またバスが光が覆われた。


 すると今度は視界が光に覆われ、あまりの光の強さに、目を開けられなくなり、意識が朦朧としてきて……そこで意識が無くなってしまった。




───────────────────────

読んでいただきありがとうございます!


感想などあればぜひお願いします!


次話でまた会いましょう(・o・)ノ"

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る