No.48「思い出スクラップ」
「前の妻とは死別だったんだ」
夫が唐突に語り出す。私は黙って耳を傾けていた。
「喪って初めて分かった。彼女を愛していたってこと」
「私はどうなの?」
前の奥さんに負けてないか、と問うた時、私は気付いてしまう。
「それを確かめたいんだ」
──夫がナイフを手にしていることに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます