No.40「醒めない夢に連れてって」

「パパも観る? これは傑作SFだよ」


 息子が観ているのは、怪獣映画だった。巨大怪獣を人類の力で倒す話。


「ファンタジーだな」

「え?」

「責任を取る責任者なんて、おとぎ話さ。この作戦部長は立派だが、幻想生物だよ」

「……パパ、意外と苦労してるんだね」


 意外と、は余計。

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