一話:アサシン科
「アルマゲドン」が起こってどのくらいの時がたっただろうか...
廃校と呼ぶに相応しい草木で覆われて窓など跡形もない場所では訓練が行われていた。
「アルマゲドン」が起こってから崩壊した世界で何処からともなく現れた「モンスター」と戦うために、戦って生きるために...
「痛ってぇ!」
青年が軽々しく老人に飛ばされている。
「くっそ!どうなってんだよ!絶対ぇアサシン科の力じゃねぇだろ!」
ハルは腰に手を当てながらよろよろと立ち上がる。
傭兵廃校アサシン科の教え手ハイゼンは失笑しながらハルに言う
「マナもろくに使えないくせに教えも乞わず独学で身につけたそのスキルは凄いがなぁ..」
廃校傭兵アサシン科の教えは他の科とは少し違う。
入学したときから教え手ハイゼンが持っている鈴を奪うというものだった。
死角から急襲し、操糸で拘束して鈴をとろうとした....のだが、気づいた時には後ろに回られ、飛ばされていたのだ。
他の科〔剣士科、魔法士科、術士科、タンク科、弓士科、
一目見たときから感じていたのだ、学び手ゼロ人のアサシン科ハイゼンはとてつもなく強い.と。
・
・
・
「明日の組み手は勝てそうか?」
ハイゼンがハルに問いかけた。
一週間に一度いずれかの科と行われる、共同訓練場で降参を言わせるまでの模擬戦。
「当たり前だろ!あいつらホントにマナを使えてんのかよ?」
「少なくともお前よりは使えとる」
「チッ」
面倒くさそうにハルは舌打ちをするのだった...。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます