エロゲ世界に転生したが絶対にチ○ポに負けない。

@kureaku1010

第1話

『んほぉぉぉぉぉぉぉ!!らめぇぇぇぇ!!!!』


私のヘッドフォンから真に迫った喘ぎ声が響く。目の前にある画面に写っているのは一般的に言えば神聖な愛の営みなんだろう。だが私の前にあるのは一方的な陵辱、女性としての尊厳を踏み躙り犯すもの。この現代社会では何よりも許してはいけないものだ。しかし、男性の中にはこうやって女性を服従させたい、自分の下へ置きたいというのは一定数いる。あくまでそれを出すか、出さないかの差に違いない。まぁ外にこんなのを出したらそれはそれで問題だが。


『やめて!やめて!中には!中にだけは!!!』


クリックする指が止まらない。早く次のシーン!早く!新たにクリックをすると男は女性の中へと精を吐き出した。画面の中では俗に言うレ○プ目と言われる女性が映る。


「うっ……!!」


勢いよく手元にあるティッシュに全てを吐き出す。丁寧に拭き取りゴミ箱へと捨てる。頭がスッキリとしたが妙な罪悪感が残る。元々、私はこんなのが趣味嗜好ではなかった。テレビで女性への暴行というニュースを見るとクズだなと思ってるし、もし自分の友人が被害にあったと思うとはらわたが煮えくりかえるぐらい激怒するだろう。しかし、しかしだ!現代社会は手元にある端末でエ○と検索さえすればいくらでも好きなだけ裸体を見ることができる。胸など中○生で見飽きたと言っても過言ではない。私も同じだった。このゲームと出会うまでは。


『聖ベル大戦』


友人から勧められてあまり気乗りがしなかったが折角と思いプレイをした。このゲームのエ○シーンの約8割は簡単に言えば陵辱もので埋まるほどのゲームだ。また、そのルートのヒロイン以外は全員レ○プ、最高かよ。しかし、それだけではない。そのヒロイン一人一人の細かい心情描写や悲しい過去。ストーリーは涙なしでは見れない。そして、それを全ての想いを踏み躙るレ○プ、私はそれにどハマりした。彼女たちの悲しげな表情、絶望それを見れば見るほどに興奮した。当然の如くモブの女性は掃いて捨てるほどヤられている。貞操の価値が低い世界といってもいいかもしれない。もちろん彼女たちの貞操観念は硬い。それを崩して泣き顔を見るのは正直言ってめちゃくちゃ興奮する。


日頃、押さえつけていた欲望が解放される快感は誰にも負けない。はぁ私もこの世界に行きたい。とりあえず風呂に入ろうと思い服を脱ぎ浴室へと入る。しかし、運の悪いことに落ちていた石鹸で足を滑らせて頭を強打する。


痛い、痛い、痛い!!え⁉︎ぼっーとしてきた。意識が遠く……はっ!エロゲつけっぱなし!!あ!嫌だ嫌だ嫌だ!!

薄れいく意識の中後悔と羞恥が私を襲う。そして私の意識はそのままブラックアウトした。


ーーーーー


「おい、大丈夫か?おーーい、シャル?おーい」


気がつくと私は花畑に倒れていた。え、どゆこと?


「目が覚めたか!シャル!いきなり倒れたんだぞ!」


「えっと……誰?」


「ははは、面白い冗談だよ!シャル俺だよ俺!ケインだ。幼馴染の!!!」


「ケイ……ン?」


なんだ、聞き覚えがあるぞ!!ケイン、ケイン、ケイン……っは!!『聖ベル大戦』の主人公の名前だ。そうだそうだ思い出した。そういえばこいつケインに似てるなぁ。茶髪の癖っ毛で目が猫っぽい彼に。……うん?こいつ今俺のことなんて言った?シャル……。

私は嫌な予感がして急いで駆け出した。走って走って後ろでケインと名乗った少年が「おい待てよ!!」と言ったのも聞こえたがそんなのに構っている暇はない。

湖らしきところにつき水面に映る顔を見る。そこには長年付き添ったくたびれた老け顔ではなく。お肌は瑞々しく、目はパチクリとして大きい。青色の長い髪を後ろで一つ結びにしている一人の少女の姿だ。そして、私はこの少女を知っている。『聖ベル大戦』の最初のエ○シーンでゴブリンにレ○プされ無惨にも惨殺される主人公の幼馴染、シャルロットだ。


「ははは、え嘘でしょ?……嘘だーーーーーー!!!」


どうやら私は陵辱ゲーの世界に憑依しました。神よ、いるならくたばれ。

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