姉と義兄の契約結婚。~義兄の妻は姉でなく俺~【短編 完結】
マオマオ。
第1話
俺には大好きな姉がいる。
姉は少し変わり者だけどとてもいい人で、いつだって俺の事を思って世話を焼いてくれる。
だけど、そんな姉の考えが今回ばかりは全く分からない。
「ごめんね、蓮君。本当は蓮君が嫌がる事なんてしたくないんだけど、小春さんとの約束なんだ。」
申し訳なさそうに言葉を吐きながら優しそうな面持ちに優し気な声の男、姉の卯月小春の旦那である卯月優斗さんは俺のお尻の穴にその長い指を侵入させて俺の中を弄繰り回している。
俺はそんな優斗さんから逃れたいのに先程から上手く体に力が入らず、荒い息と恥ずかしい声が口から洩れるだけで「やめてください」という言葉を上手く紡げない。
そもそも頭だってなんだかうまく回っていない気がする。
全身がひどく疼き、思考もあやふやになっている俺だけどそれでも今、頭を真っ白にさせるわけにはいかないとうまく力が入らないながらもベッドのシーツを必死に掴んで意識を保つ。
それに何より、せめて聞かなければいけない。
何故姉の旦那である、俺の義兄である優斗さんが無理やり俺を襲っているのかを。
「なん……で……」
言葉を紡ぐのさえ難しい。
だけど必至で理由を問いかける。
そんな俺の視線と俺の中を悪戯に弄んでいる優斗さんの視線がぶつかった。
その次の瞬間、優斗さんの唇が今ひどく敏感になってしまっている俺の腰元に触れる。
「君の今の恋人から君を寝とる。それが僕が小春さんと交わした約束なんだ。だかね、蓮君。君が俺と以外こんな事ができなくなるように沢山気持よくさせるからね。」
優斗さんは優しい声でささやきながらいつの間にかその整った顔を俺の顔のすぐそばに寄せてきていた。
そして優斗さんの唇は俺の唇に触れ、優斗さんの熱を持った舌が俺の熱を持った舌と絡み合う。
(キスってこんなに気持ちいいものだったなんて……。)
激しく、だけど優しいキス。
優斗さんに求められるようなキスをされ、俺も気づけば優斗さんを求めるように舌を絡めていた。
気持ちいい。
どんどんそれしか考えられなくなっていく。
そして――――――
「俺に溺れて、蓮。」
一瞬唇が離れた瞬間、優斗さんから優しくも色っぽい声でそう言葉をこぼされた瞬間、俺はただただ与えられる快楽に溺れることしかできなくなったのだった。
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