星の輝き
ruckynumber
星の輝き
「外の世界に行ってみないか?」
ある日、Nがこう言った。
「なんだそれ」僕は少しの期待を言葉に含めながら聞いた。
「外の世界はな、すごく広くて、こことは全く違う景色らしいぜ」
僕たちの回りは常に煌々とした世界だ。
確かにいってみたい気もする。
「よし、じゃあ出てみるか」
「だけど、絶対に方向を変えないで。核と真逆の方向に進み続けるんだ」
「分かった行こう」
俺からずいぶんまっすぐ進んだ。
でも、景色が変わる気配は見せない。
「いつ着くんだ、そこ」
「わからない。でもすごく遠いらしい」
「それを早く言えよ」
それからまた長い年月が流れた。
そして、とうとうその時がやって来た。
ばあっと暗闇が広がる。
そこは寒く無限のような広さをもつ暗黒の場所だった。
彼らは少し離れたところに灰色の星を見た。
彼らは太陽光。原資格と電子に妨げられて、百万年をかけて星の外に出る。
星の輝き ruckynumber @0326sg9
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