第5話 竜人国
近寄ってきた
「え?」
俺たち全員が呆然としながら、戦闘態勢を取っている
「お前たち、今何をしていた?」
「ワイバーンを倒していましたけど」
「そうか。じゃあそこにいる同種をどう説明する?」
「あの人たちとは、偶然出くわしたまでで」
嘘偽りなく答えるが、
(はぁ~。俺たちが何をしたって言うんだ)
「嘘をつくな! 怯えているじゃないか!」
そう言われたため、子供の方を向くと、少し怯えた風に俺たちのことを見ていた。そしてまた何かを言おうとした時、大人の女性である
「この人たちが言うことは本当です。私たちのことを助けてくれました」
この人の発言を聞いて、
「ほ、本当に申し訳ない」
「あ、はい」
すると、ミシェルとアメリアもホッとした表情になりながら、俺の方を見てきた。
「まずは、私たちの国に案内しよう。そこでもう一度謝罪をさせてほしい」
「わかりました」
男性に言われるがまま、
★
中に入ると、国名が記載されていた。
(なんやかんやで国内に入れたな)
そう思いながらあたり一面を見つつ国内を歩いていると、
(またか......)
どの国に言っても、入った時は全員が異様な目で見てくる。
(まあわかるけどさ)
俺は人族だけど、オッドアイの魔眼持ちであって普通とは違う。そしてミシェルはエルフ、アメリアは鬼人族である。種族間がバラバラな人が国内に入ってきたら誰だって異様な目で見てくるに決まっている。
それに加えて、今回は
そして、一軒の大きな家に入ると、先程の人が頭を下げて謝罪してきた。
「先ほどは本当に申し訳ない」
「もう謝らないでください」
さっき謝ってもらったんだ。危害を加えられたわけじゃない。だから俺もミシェルもアメリアも今回のことは許している。
「そう言ってもらえると助かる。俺は、
その後、俺たちも挨拶をしたところで、先程言われたことを思い出す。
「え? 宮廷騎士の隊長!?」
偉い人だとはわかっていたけど、ここまで偉い人だとは思ってもいなかった。
「今回は、王子を助けてくれてありがとう」
「え? 王子?」
「あぁ。さっきは国外であったから、言えなかったが、お前たちが助けてくれた人は、
「......」
(あの子が王族とか......)
そこでまたかと思ってしまった。なんで俺と出会う人全員が王族なんだ。ミシェルはエルフの国の第三王女であるし、アメリアも鬼人族の第一王女。そして今回は
それに比べて俺は追放された貴族。
(はぁ~。俺も王族だったらな)
「それでだが、お前たちは、なんでこの国に来たんだ? できるだけ私たちが願いを叶えたいと思っている。これぐらいはさせてほしい」
「では一つだけお願いをしてもいいですか?」
「あぁ。なんだ?」
「古代文字がある場所を教えてもらえませんか?」
俺がそう言うと、ラルクさんの表情が一変して、険しい表情になった。そして、睨まれながら問われる。
「お前、どこでそれを聞いた?」
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