第12話
目が覚めると見たことのある天蓋がある。
窓の外を見ると明るいので朝か昼だとおもう。
昨日とは違うネグリジェを着ていて、ラベンダーのようないい香りがする。
またである。
また気を失ってしまった。
まぁ、でもミリアさんの吸血プレイは気持ちよかったし、メイド長の気功プレイは良かった。
イヤ、怖いぐらい、声も出ないくらい気持ちよかった。
そして出しちゃいけないものがいっぱいでた。
どんどん出た。
もう、なんか本当に根こそぎ色々絞りだされたような気がする。
便所パンツを履いてなかったら、すごいことになってたな。
あんなの何回もされたら、もうメイド長さんから離れられなくなると思うので気を付けないといけない。
俺は基本的に受けよりは攻めの人なので、なされるがままに蹂躙されるなんてプライドが許さないのである!
はぁ、しかし、何て言うか。何もやる気が出ないわぁ。
でも、この便所パンツ、本当に脱げないのか確認しないといけないよな。
これは最優先のミッションである。
寝たまま、周りの様子を見てみると誰もいない。
だが、扉の外には誰かいるかもしれない。
TS転生したとき、掛け声をあげてベットに飛び込むとか、物音を立てたから邪魔が入った。
たから、今回はこっそり静かに事を運ぶことにする。
そう、おれは失敗から学ぶ事ができる男なのだ。
『あなた、今は女性デスガ?』
シャーラップ!
そんなささやかなことはどうでもいいのです!
とにかく俺はこの美少女ボディで一人エッチをしたいのだよ。
『そうデスカ』
・・・
・・・
・・・
はぁ・・・
『どうしたデスカ?』
いや、理性は欲しているんだが、体と本能が欲していないようで、なかなか気力を消耗しそうだなと思って。
だってなんかすごく怠いんだもん。
でも、俺、頑張る!
寝たまま、パンツに手をやる。
強力な接着剤で皮膚にくっついてるのかな?
パンツの中に指入らないし。
ちょっとまって!
これ、履いてるとエッチな事が出来ないんじゃないの?
おまたを少し開いて観音様の頂に指を移動させ、強くこすったり、広げたりしてみる。
・・・
・・・
・・・
ダメだ!!
これ、あかんわぁ!
何か当たってる感は有るぐらいでほとんど何も感じないぞぉ!
このくそパンツ、俺の邪魔をするんじゃぇね!
相棒! これ、何とかならないの!
『一度、死ねば取れるデス』
えーーー!
そんなんいややぁ!
パンツ脱ぐために死ねと!?
はぁぁぁぁぁああああ!
何かもう疲れた。
俺の理性、折れちゃったよ。
もう、疲労感倍増ですわ。
なぁ相棒。
さっきも言ったけど、なんか変なんだ。
『何ですかデス?』
起きてから理性でエッチなことしたいと思うのだけど、体は何か怠いし、なんかこう疼くようなリビドー的なものがないんだよね。
つまり賢者モード的の様な感じ?
『・・・』
これって病気かな?
『吸血鬼に血を吸われことと操気法の影響だと思われるデス』
ああ、あのメイド長さんの気功プレイのせいで、性欲的な物は全部絞り出されたのかな・・・
精が出るもの食えば、時間が解決してくれということか。
そういえば吸血鬼に血を吸われたけど、魅了されたり吸血鬼になったりしないんだな。
『それらすべて魔耐性で無効となるデス』
そっか。 なんか疲れてるし、もう寝ようかな。
・・・
・・・
・・・
「魔王。 起きて『パシ』イタッ」
ん、ミリアさんの声が聞こえた。
「魔王様です。 敬意を持って接しなさい。」
「う、はい・・・」
ミリアさん虐められてるの?
というか、いつの間に入ったの?
起きて上がって声のする方を向くと
メイド服を着たミリアさんと羊のメイドさんが立っていた。
「いつから、いた、の?」
「賊どもの動きが活発になっていますので、こちらで待機しておりました。」
天蓋付きのベットに付いているカーテンの影に小さい椅子が二つ置いてあった。
まじかよ、死角で見えなかったよ!
ま、まあいい。 次からは気を付けよう。
というか、寝室に入ってくるな。
そういえば賊?
ああ、たしか、お風呂にレムヲンとかいう勇者が侵入してきたな。
死ぬのは嫌なので、仕方ないからこのまま見張ってもらおうか。
「ミリア、メイド?」
まぁ、そんなことより、メイド姿のミリアさんが気になる。
「私、ここで働くことにしたの」
ミリアさんが寂しげに笑った。
確かミリアさんの国は聖皇国だっけ、国の名前からして、吸血鬼が居て良い感じはしないな。
でも、むこうには家族がいるだろうなぁ。
胸が痛む。
「わかった」
働く事は良いことだ。
でも、俺は三食昼寝に夜伽付きを目指すけどな。
今夜はミリアさんの心のケアもしよう。
「着替えはどれになさいますか」
羊のメイドさんがピンクや水色など明るい色系でヒラヒラ満載のフワフワな洋服を並べた。
はて、水着マントが見あたらないな?
とりあえず一番ヒラヒラ満載でお花とデフォルメされた牛さんがプリントされた洋服をチョイスして立ち上がると、羊のメイドさんは手慣れた手つきで髪をツインテールにし、軽く化粧をしたあと、姿見鏡を俺の前に移動させてきた。
姿見鏡にうつる美少女ボディは、それはもう、とてもかわいいですね。
やはり女の子は可愛く着飾らないと駄目だな。
「私が一番選ばないと思ってた服を選んだね・・・」
苦笑いしながら、ミリアさんが腰のリボンを直している。
「似合わない?」
「いえ、すごくかわいいと思うわ」
うむ、当然である。
吾輩のチョイスは完璧なのだよ。
「あり、がと」
にっこり笑ってやると、ミリアさんは真っ赤になってしまった。
うむ、やはり、この女、俺に惚れておる。
「メシ」
今夜のために体力、特に血の量を回復させないといかんから、がっつり食うとしよう。
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