249話 竜の加護-2

「ああ。竜というのは、人間よりも魂の次元が高い存在だ。『竜の加護』を得れば、ただの人間よりも一段階高いステージに上ることができる。素材となった連中の薄汚い魂の声なんて、聞き流せるようになるだろう」


 俺はそう説明する。

 リリアによれば、俺は既に中級竜と同じくらいの力を持っているという。

 俺から見て、そこらの人間などネズミのようなものだ。

 例外があるとすれば、俺がS級スキル【竜化】を活用して『竜の加護』を与えた連中だろう。

 さすがに俺と同格には程遠いものの、そこらの人間よりも魂のステージが高いと言っていい。


 元奴隷で、今は全軍指揮官のレスティ。

 ブリケード王国において俺の親衛隊隊長を務めており、今は近衛騎士団団長となったロゼリア。

 俺の弟で、エリクサーの副作用により女体化したガルド。

 元ストレアの冒険者ギルド職員で、今は宰相のアイシャ。

 山村で俺と出会い、子を生んだサテラ。

 盗賊被害のあった村で俺と出会い、子を生んだミルカ。

 ストレア商会の娘のスピカ。

 冒険者キーネと、そのパーティメンバーたち。

 Bランク冒険者のシャオ。


 これらの者については、俺が『竜の加護』を与えて、魂のステージを上昇させた。

 それなりに付き合いも長いし、多少の愛着は持っている。

 俺の幼なじみにして最愛の少女であるルーシーにも、『竜の加護』を与えた方がいいだろう。

 彼女の魂のステージが上がれば、素材となった連中の声に惑わされずに済むはずだ。


「魂……? 聞き流せるように……? ライル様、いったい何を……?」


 ルーシーが首を傾げる。

 どうやら『竜の加護』についてピンとこないようだな。

 どことなく怯えているように見えるのは、気のせいだろう。


「とりあえずやってみよう。さぁ、股を開いて」


「えっ……?」


 俺はルーシーをベッドに押し倒すと、両足を掴んで左右に開かせる。

 そして、その間に割って入ったのだった。

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