221話 生かしておいてやる
「……それで? リリアの提案の意味が分からないな。コイツは腐ってもA級スキル持ちだぞ? 竜の加護を与えたら、多少の脅威になるかもしれないじゃないか」
「いや、此奴がライルと敵対することはない。竜の加護を受けた者は、より上位の存在である竜に従うしかないからの。お主がその気になれば、加護を解くことができる。反動が激しく、大抵の者は死に至るがの」
「……ふむ」
リリアの説明を聞き、俺は納得した。
ガルドに竜の加護を与えても、特にデメリットはなさそうだ。
生殺与奪の権を握った上で強化してやり、俺の指示通りに働かせる。
不要になれば、加護を剥奪して殺処分すればいい。
「よし……。ガルド、お前を生かしておいてやることにする。これからは反省して、俺の手足となって働くんだ。当面の目標は『紅血の水晶石』だ」
「わ、分かった! だから、殺さないでくれ!! 何でもするから!!!」
「いい心掛けだ。なら、さっそく最初の仕事といこうか……」
俺はガルドを踏みつけていた足をどける。
そして、彼女が立ち上がるのを待つことなく、そのズボンをずり下ろした。
「なっ……!? 何をする気だ!? や、やめてっ! お願い……っ! ぐっ!?」
「うるさい口だな……。お前に拒否権があると思っているのか?」
「ぐっ……! あがっ!?」
喋ろうとするガルドの口に、レスティが布を突っ込む。
俺は彼女の両脚を掴むと、強引に左右に押し広げた。
――こうして、俺はガルドに竜の加護を与えたのだった。
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