思い出までは消せない

野口マッハ剛(ごう)

最後の暗号

消しゴム


 ごごわごたしむむむはむごおごとむむこ

 あごごなたむごごはもごうむこむなむい

 たごのむしごかむっごたごごひび


 いつむまごごでもむごあいごむしごてる

 じごむゅんごこさごむん



 私はこの世界になんのために生きているのだろうかと自分に問う。答えなんて、ないのさ。そうすぐに自分の中で答えが出る。私は今まで人生を上手く生きてこれただろうか。いや、きっと下手だったのだろう。私は簡単な暗号を紙に書いてみた。もう何も感じない。いや、それよりも忘れていくことが怖かった。だから、暗号にした。もう、ないのさ、その時が来るのは。私は今日も生きている。答えなんてこの世界にはなかった。けれども、私はあの幸福だった時間を忘れない。ありがとう、私は暗号を今日という日に置いていこうと思う。さよなら、私はこれからも生きていく。

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