怪奇談話【ブランコ】
こーたろ怪談
怪奇談話【ブランコ】
小さい頃から住んでる街。
就職して実家を出た今でも住んでいる。
友達とも仲が良くて引っ越そうとも思わない。
ある日、私は仕事で悩んでいて深夜に子供の頃から遊んでいた公園に行った。
そこには何故か男の子がブランコにいたが、私は気にせず隣のブランコに乗り気がつくと彼に仕事の愚痴を話していた。
彼は黙ってきいてくれて、「お姉ちゃん凄い頑張ってるね。でも僕はもう頑張れないんだ」そう言い残して消えてしまった。
気がつくと日が昇っており、その日は休みだったため1日寝込んでしまった。
翌日、私は何を思ったのかあの公園に足を運んだ。彼と話したかったのだ。
そして公園についたのだが、私は目を疑った。
公園が閉鎖されていたのだ。
何でも利用者が少ないため空き地にすると役所が決めたらしい。
ふと見ると工事のオレンジと黒の柵にの外にあの男の子が立っていた。
思わず声をかけると、振り返った彼の目には大粒の涙が浮かび、声こそ聞こえなかったが泣き顔でぐしゃぐしゃになっていた。
思わず抱きしめようとしたが、近寄った瞬間彼の姿は掻き消えるように消えてしまった。
あれから数年
今でもあの場所は空き地だが、最後に見た日から二度と少年が現れることはなかった。
怪奇談話【ブランコ】 こーたろ怪談 @kotaro_kaidan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます