84試合目  マザーズネット

 ここで振り返っていきましょう。

 変態に変態プレイをさせられそうになった俺は脱出を試みる……

 しかしそこに現れたのは謎の女性!! いったいどうなっちゃうの?? まだライフは残ってる! ここを耐えればマリクに勝てるんだから!!!

 次回! 西屋敷、死す。 デュエルスタンバイ!!


ッと。しまった。なんかよくわかんない回想が頭の中に流れて死ぬとこだった。

 さてと……

「どちら様ですか?」

「そちらこそどちら様?」

「あ~、僕としたことが失礼でした。西屋敷徹を申します」

「あ~! これはこれはご丁寧に……。私は凛の母です」

 はは!????

「それにしてはずいぶんとお若いですね」

「ありがとうございます。それよりこの状況はどういうことでしょうか」

 この地獄のような大惨事に対して指をさしながらもまだ笑顔を保ってらっしゃる……。さすが大人

「空はきれいでしたね」

「そうですね。今日はとても天気が良くて……。で、これは……」

「あ! なんだかおなかが痛くなってきたなあ……。少しトイレに……」

 ガチャッと手錠の音が部屋中を響く。そんな気まずさMaxの時だった。

「早く痛めつけてほしいな! とおくん はあはあ」

 空気を読むことすらできない変態ボロ雑巾の発言に変態母がこちらをジーっと凝視してくる……。

「これはどういうことかしら? 西屋敷くん」

「すみません。よくわかりません」

「冗談はよしなさい」

「すみません。実はかくかくしかじかで……」

 おれは自分が知っていることをできるだけ正しく伝えた。すまんな凛。

「そういうことでしたか。それはそれは……」

 そうだよな。さすがに怒るよな……わかってる。これは甘んじて受けよう……。俺は悪くないけど。

「どうして私も混ぜてくれなかったんですか!!!」

 ゑ???

 いきなり凛の母はテンションをブーストしてきた。

怖すぎるんだが。しかし……。まさかとは思いますが……。

「どMですか?」

「違いますよ?」

 しまった!?やらかした!

「ドドドMです」

 やってた!

「そうですか。では変態家族さん。僕を解放してください」

「お断りします」

「そうだよ!とおくんは今日……じゅるり‼ 貞操を私に捧げるんだから!」

 やっべえこと言ってんなおい。

「お断りします」

「お断りします」

「なんで!?」

「私はこの子の母にはなりますが、ぜひこのこと結婚してあげてください」

「いやですが?」

「じゃあ今すぐ私が犯します」

「いやですが!??」

「私もいやです……」

 上目づかいで豊満な胸をアピールしながらこちらを見てくる凛の母。えぐすぎる。


 どうやって脱出する!? おれ!!



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