8試合目 死神さんと仲良くなる???

西屋敷家二人は、そのあと少しの雑談をしたのちリビングに戻った。

 「おかえりなさい。」

相川はすでに冷静を取り戻しているように見えた。

 「何か二人で話して進展はあったか?」

 「…てない。」

下を向きながらさくらが話したためかうまく聞こえなかった。

 「なんだって???」

 「だから、話してない。」

 「あの後、一言も??」

 「そうね。」

思考をフル回転させて徹は考えた。しかし何が何だかわからないため、

徹は考えるのをやめた。

 「さくらってあほ???」

 「殺すぞ?」

 「ごめんなさい。」

 だってだって仕方ないじゃない!!!!あの後二人になったとき肉じゃがを食べてる春馬君がめちゃくちゃかわいくてずっとギャップで悶えてたんだから!!!!

 「はあ。春馬。」

 「どうしたの?西屋敷?」

 「お前、さくらのことどう思ってるんだ?」

 「え!?????」

 この外道!!!何聞いてるのよ!!!少しいい人だと思ったのに最低!

 「かわいいと思うよ?」

 西屋敷教 ばんざーい!

 「西屋敷。人参あげる。」

 「ん?ありがと???」

本当にわかりやすいな。こいつ。初期のイメージからだいぶかけ離れてるけど…

 しかしそのころ妹の柚希は考えていた。

もしかして、相川さんは兄さんに片思いなのでは…???

 勘違いである。

私、恋愛に関してはプロなんですから!

 アマである。

でも兄さんは春馬君を好きなはず…

 「なんだろう?妹よ。今ひどい誤解をしなかったか??」

 「ん???してませんよ?」

 「ならいいんだが。」

混沌大魔王再来しなくてよかった。

 もうしている。

 「ところでなんでそんなこと聞くの?」

 「この肉じゃがうまいなあ!」

 「ほんと???ありがとう!」

あほでよかった。しかしこの肉じゃがはめっちゃうまい。

 「相槌さんは???」

 「すごくおいしいです!」

 話しかけてくれたー!!!!うれしい!!!!!

 こんな感じで話をしながら四人で夕食を楽しんだ。

そしてみんなが食べ終わり帰る時間になった。

 「じゃあまた明日ね!」

春馬は純粋無垢な笑顔で言いながら、自分の家に帰っていった。

 「今日はその…ありがとう。」

 「いいよ。別に。」

 ななななんでしょう????兄さんと相川さんがいい感じです!!!!

 助けて!!!お母さん!!!!

 「またみんなでご飯食べような。」

 「あなたが食べたいなら付き合ってあげます。」

ツンデレか。

 「わかったよ。その時は春馬も呼ぶよ。」

 「西屋敷様!!!!日程はすぐ教えて頂戴!!!!!」

そう言いながら、膝をつき「仰せのままに」と言わんばかりの恰好をした。

こいつ…本当に大丈夫か…?

 「ま、まあそれは今度考えるとして、気を付けて帰れよ。」

 「大丈夫よ。そろそろ迎えが来るから。ほら来た。」

 相川が指をさした方向を見ると、そこにはリムジンと執事が一人

 「お嬢様。お迎えに上がりました。」

 「ありがとう西田。帰りましょう。」

おいおいおい待てええええい!???

 「さくらってお嬢様だったのか???!」

 「まあ。そうなるわね。」

すると見た目はかなり若く白髪で青い瞳のきれいな執事が近寄って耳打ちをしてきた。

 「さくら様に触れたら殺す。」

絶対さくら育てたのこいつだろ。と心で思いながら笑顔で二人を見送った。

 「兄さん!」

柚希は急に大声を上げた。

 「うわ!びっくりした。どうしたんだ?」

 「兄さんのたらし…」

 「違うからね!?????」

西屋敷家はこの後家族会議をした。


 

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