ジキルとハイドな幼馴染

酸素 スウ

プロローグ

 「翔ちゃん、最近私寝て起きると足とか腕にかすり傷みたいなのがあるんだよ~」


「あと玄関に立ってたり座ってたりするの...」




それは何度か聞いたことがある。たしか...




「それって夢遊病ってやつじゃないか?」


「むゆーびょう?」


「そう。なんか寝ながら立ち歩いたりしちゃう病気らしい」




高校の帰り道、家が同じ方向にある糸部響子と俺、竹中翔はバスの中で夢遊病について話していた。ちなみに響子とは幼馴染でかなり長い付き合いになる。




「病気?!?!私死んじゃうの?!やだよ!翔ちゃんとずっと一緒に居たいよ!」


「バカ!声がでかいぞ...難病ってわけじゃないし自然に治るパターンもあるらしい」




最後の方はうれしいが公共の場で言われると恥ずかしい。とりあえず他の客に頭を下げておこう。




「それはよかった...」




でも難病ってわけでもないけど響子なら寝ぼけて頭打ったりしそうだな...頭を打ち、もだえ苦しんでいる響子が頭に浮かぶ。




「病院に行くのがいいんだけど響子だったらただ寝ぼけてるだけっていうのもありそうだし俺が見てやろうか?」


「バカにしないでよ!...でもちょっとほんとにありそう...」




今週末から1か月ほど母さんと父さんは旅行でいなかったか...やっぱり目で見て確かめるのが一番だよな...




「おし!今週末は久しぶりにお泊り会するぞ!」


「翔ちゃんの家でお泊り会!?!?楽しそう!何年ぶりだろうね!」




そう、響子と俺は幼馴染で小さいころは何度もお泊り会をしていたが、中学に入ってからは恥ずかしくてやめた。だが高校生の俺は違う!今年こそ響子と付き合ってみせるのだ!だがその前に、




「バカ!!声が大きいって何度言ったらわかる!」




俺はささやき声で出せる最大の声量で響子に注意をして、それからお泊り会のプランを話し合い、最寄りのバス停で響子と別れたのだった。   





 


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コメント;初めてのライトノベル執筆で至らぬ点はたくさんあると思うのですが生暖かい目で見てくれると喜んでミシシッピ川横断できそうです。by 酸素スウ 

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