「まさかあのお兄ちゃんにこんなに可愛い彼女が出来るとはねー!」

と夕食をとり終えみんなでまったりとテレビをみているとめいがそんな事を言い出した。

「うん?大好きなお兄ちゃんが取られて嫉妬してるのか?安心しろめいも妹として大好きだぞ」

と僕が冗談げにそう言うとめいは少し嬉しそうに目を細めてジト目で見つめてきた。

「うわー...相変わらずのシスコン、きついなー」

こんな会話をしてて思い出したが、小学校6年生以前の僕たちはこんな他愛もない会話を頻繁にしていた。だが、例の騒動のせいでこんな日常すら崩れさってしまったので改めて僕はこんな日常を守ろうと思った。

「シスコンなのは認めるが、きつくはないだろ」

「シスコン認める時点で...まあ、久々にお兄ちゃんとこんな会話できたしいいや!」

と僕たちがこんな会話を繰り広げていたら、少し離れたところから微笑んでいたラミがとことことこちらへ近づいてきた。

「でもなんか、意外かも?羽一って奥手なタイプだから」

確かにそうなのかもしれない。めいとの絡みはおそらく僕の今の奥手な性格が出来上がる前からだったのでこのような感じなのだろう。

「まあ、小さい頃からこんな感じだったからなー」

と僕が言うとラミは少しやきもちをやいたのか頬をぷくぅーと膨らめて

「...私にはす、好き...とか言ってくれないのに...」

と呟いた。確かに最近手を握ったりなどの動作的なコミュニケーションはしているが言葉で好意は伝えていなかったかもしれない。

「...そ、それはごめん。あ、後から言うから許してくれ...」

と僕が頬を赤らめながらそう呟くとめいも同じように頬を赤らめうつむき出した。その姿をにやにやと見つめていためいとテレビを見ながらこちらをみていた舞さんが

「ねえーめいちゃん!2人とも初々しくて来たかいあったでしょー」

「はい!これは少しこちらもむず痒くなりますけど最高ですねー」

と仲良さげに会話していた。僕としては仲良くしているのは嬉しいしこれからもそうしてほしいが、僕たちを出汁にするのはやめてもらいたい。

「私も彼氏出来るかなー」

とめいがそんな僕には耳が痛くなるような事を言い出した。

「いやー。まだ、めいには年齢的に早いんじゃないか?うん。そうだそうだ」

「それだと、私ラミさんと同い年だからお兄ちゃんたちのお付き合いもダメって事になるじゃん」

確かにそれは盲点だった。普段忘れがちだが、ラミは1歳年下なのだ。

「お兄ちゃんめいが誰かと付き合うのはめいが好きな人だったら認めるけど、1週間家に引きこもることになりそうだわ」

「許可制なのは気になるけど、まあその時は引きこもるのお願いね」

と僕はめいにそんな事を言われラミと舞さんに笑われるのだった。


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