そうだ、魔物討伐に行こう【制約:1000文字以内】
福葉内
旅立ちの地 ファストワン大陸編
第1話 スライムを倒してみよう
今日はスライムを三匹退治する、という簡単なミッションである。
スライムとは液体の魔物であり、身体の大部分が凝固された水分、そして内側に消化液が詰まっており、その中心部分辺りに心臓部である核があり、そこを潰すと溶けてなくなるという、初心者でも数十文字程度で倒せる初歩的な魔物である。
注意が必要なのは凝固された水分からなる窒息攻撃であり、ソロで戦うと、顔を塞がれたら負けだと言われている。
弱いからと言って侮れない相手である。
その為、メンバーは俺、アクスと魔法使いのナーナの二人で行くことになった。
俺はアクスという名前だが斧ではなく短剣による攻撃が得意で、ナーナは頼りになる火と氷の魔法の使い手だ。
洞窟では光も灯せるので、初等の魔法使いとしてはエリートらしい。
と、ナーナが俺の服をつんつんとつついてくる。
「どうした、ナーナ」
「ん、もう363文字だから、早く倒しておいた方がいいんじゃないかなって」
「ああ、そうだな……よし、行くか」
そよ風が俺達の前を吹いていき、草花を揺らしている。
こういったよく晴れた日は、絶好のスライム退治日和である。
というか、基本的にスライムはどんな天候でも姿を現すのだが、雨の日は水分を吸い込んで若干、大雨ならかなり強化されてしまうので、こういう日に郊外のスライムは根こそぎ狩っておく方が良かったりする。
「グガガァッ!!」
と、眼前に現れたのは、ゴブリンだ。
単体では非力なゴブリンだが、複数集まられると厄介なので、仲間を呼ぶ前に倒しておきたい相手だ。
こいつらが増えると、文字数もかなり厳しくなるので、ここはナーナに魔法を使ってもらう事にする。
「ナーナ、火の魔法を頼む!」
「ん、じゃあ……火の精、汝に命ずる。火を鎮め、我が意に従い、魔力となった
火の閃光がナーナの杖から放たれ、それがゴブリンの土手っ腹を一閃し、貫通する。
心臓部位を貫かれたゴブリンは、そのまま前に倒れ伏し、絶命した。
「ギャウッ……」
「おぉ……やっぱり凄いなナーナ、流石は魔法使い期待のホープだな」
「ん、褒めてくれるのはいいけど、あと120文字しかないから、早く倒さないと」
「あ、ああ、スライムだな……ゴブリンの剥ぎ取りは流石に後回しか」
「当たり前でしょ、あ、ほら、スライム」
すると丁度スライムが三匹、俺達の眼前に姿を現す。
「さぁて、それじゃあ俺の力をみ
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