LIVING BY NECK HUNTING sidestory I WANT YOU

SEN

Living by neck hunting sidestory IWANTYOU

Living by neck hunting sidestory IWANTYOU



台本:SEN  声劇4人台本(男1・女3) 所要時間:分








説明欄や詳細文などに『作品タイトル・台本URL・作者名』の明記をお願い致します。


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※アドリブ等はストーリーを捻じ曲げない、雰囲気を壊さない程度であればOKです。


※残虐な描写が書かれております。苦手な方はご注意ください。




キャラクター紹介


コヨウ(18歳)

エフナ大陸ミレクア国貴族街生まれ。大切に大事に育てられてきた箱入りお嬢様。親からの躾と兄からの異常な愛に嫌気がさしている。チユキの事をユキと呼ぶ。心優しき女の子であったが…


ヤヨウ(23歳)

コヨウの兄。医師になり両親の専属医師となる。妹であるコヨウを溺愛している為コヨウが求める物を全て叶えたいと色々買い与え甘やかせてきた。


チユキ(32歳)

コヨウの屋敷に努めるメイド兼傭兵。一流の槍の使い手で【閃槍のチユキ】と呼ばれていたことも。コヨウを一流のお嬢様に育てるために伯爵に雇われた。コヨウの教育係兼、相談役でもある。


ヨヅキ(35歳)

同じ貴族街の住民。優しい一面もあるが実は酔狂で異質な趣味がある。コヨウの為にと思い色々外の世界の事を教える。











チユキ

「お待ちくださいませっ!お嬢様っ!!」


コヨウ

「いやよっ!追ってこないで!ユキ!」


チユキ

「そんな危ない物を持ってどうなされるおつもりですか!?お放しくださいませ!」


コヨウ

「どうもしないわ!?いいじゃない!私がしたい事に口を出さないで!!ほおっておいて!」


チユキ

「ですがっ!!」


ヤヨウ

「どうされたんですか?騒がしい…」


コヨウ

「お兄様!……ユキが怒鳴りつけてくるのです、助けてくださいませ」


チユキ

「え、いえ、私は、そんなつもりは……」


ヤヨウ

「なんと、それはいけない……チユキ、何があったかは知りませんし知りたくもありませんが妹のやりたいようにさせてあげてくれませんか?」


チユキ

「え、あ、はい……申し訳ございません、ヤヨウ様のご命令とあらば……」


コヨウ

「べーーっだっ!」


チユキ

「………」


ヤヨウ

「これでいいかい?今日は何をしようとしていたんだい?コヨウ」


コヨウ

「ありがとうお兄様。今日はお天気も良いですしお庭に出てこのナイフで鼠の解剖をして遊ぼうとしておりましたの」


ヤヨウ

「あまり上品な遊びではないようだけど良い経験になるでしょう。何事も経験です。やりなさいコヨウ。私も医学の勉強は昆虫をバラバラにするところから始まりました」


コヨウ

「やはり素晴らしいことなのですね!私、ワクワクしてしまいます!」



チユキN

コヨウ様はずっとこの屋敷の中にいる…一歩も屋敷から外に出ることが許されず屋敷の中だけで育ってこられました。……私は10年前にこの屋敷に雇われた傭兵兼メイド。その頃はお二人とも静かでずっと本を読んでるようなお方だった……ヤヨウ様はお父様の病を治したいと勉学に勤しんでおられました。コヨウ様は植物の手入れや洋服をお作りになられたりしておりました……しかし数年前…ある客人が招き入れられてからというもの……コヨウ様はお変わりになられました……何かをお聞きになったのでしょうか……


ヨヅキ

「あーらコヨウちゃーん!相変わらず可愛いわねー」


コヨウ

「あぁっ!ヨヅキ様っ!お会いしとうございました!先日のお話をお聞かせくださいませ!」


チユキ

「ヨヅキ様、ようこそいらっしゃいました。」


ヤヨウ

「いつも妹がすいません……最近ヨヅキ様に会いたがって仕方がないようなのです。申し訳ございませんが少しお話のお相手をしてあげてもらえませんか?」


ヨヅキ

「えぇもちろんですわ!私も伯爵様へのお見舞いはもちろんのこと、コヨウちゃんに会いに来ていると行っても過言ではありませことよ?オッホッホ」


コヨウ

「ほんとにっ!?やったー!!ささっ!早く私の部屋へ行きましょう!時間がもったいないわ!ヨヅキ様!!」


ヨヅキ

「えぇえぇ。行きましょう行きましょう」


ヤヨウ

「チユキ、コヨウとヨヅキ様にお茶菓子とお紅茶を」


チユキ

「かしこまりました」


コヨウ

「チユキ!うんっと甘くて美味しいやつねっ!」


チユキ(笑顔で

「はい」



チユキN

一見平和に見えるこの屋敷内で…何かが大きく変わろうとしていた……そう、それは、このミレクア国貴族街に恐怖の旋律を響かせる【踊る魔女】伝説になるのです




●間5拍


コヨウN

Living by neck hunting sidestory  IWANTYOU


●間5拍



ヤヨウ

「さて、私もお父様の様子を見てくるか…」


チユキ

「あのっ…ヤ、ヤヨウ様」


ヤヨウ

「ん?どうした?」


チユキ

「ぃえ、あの…えっと……お二人がどんなお話をされているかご存知かなと思いまして…」


ヤヨウ

「ヨヅキ様の事かい?いや、聞いたことはないな…気になるのかい?」


チユキ

「えぇ…少し……ヨヅキ様が来られるようになってからといういもの、コヨウ様が少しお変わりになったと思いまして」


ヤヨウ

「外の話を聞いたからだろう…コヨウは屋敷から外の世界を全く知らない。すべて本の中の話でしかなかった世界が実際に現実で起こり同じ世界に存在していると知った勉学少女の好奇心は並大抵の物じゃないってことではないかな?」


チユキ

「いえ…あの…私も最初はそう思っておりました……けど」


ヤヨウ

「他に何かあるのかね?」


チユキ

「遊び方や調べ物の内容が異質な物に変わってきておりまして」


ヤヨウ

「あぁ…さっきの件の……解剖学やら生態系のことにも興味を持っているようだね。凄く良いことだと私は思いますが?私も医者になるにはそこからの興味がありましたから、さすが妹だとは思いますよ」


チユキ

「は……はい……」


ヤヨウ

「さ、もぅいいでしょう?客人を待たせるわけにいかない。早くお茶菓子を二人に」


チユキ

「……かしこまりました」





●間3拍




コヨウ

「ユキ遅いわねぇ…もぅ!ヨヅキ様が干からびてしまいますわっ!!」


ヨヅキ

「まぁまぁ…いいのよいいのよ。それより…今日は面白いお土産を持ってきたのよ?」


コヨウ

「お土産っ!!?やったー!!何なに!?こないだお話してくださった物かしら!?ヨヅキ様!」


ヨヅキ

「これよ……開けるわね?」



◆SEノック



チユキ

「コヨウ様、お茶菓子とお紅茶をお持ちしました」


コヨウ

「遅いわ!入って!!」



◆SEドア開ける



チユキ

「遅くなり申し訳ございませんヨヅキ様」


ヨヅキ

「ありがとう」


コヨウ

「全く!遅すぎるわ!!もぅ少しでメイド失格よ!?しっかりして頂戴!」


チユキ

「申し訳ございません」


ヨヅキ

「まぁまぁコヨウちゃん許してあげて?何も意図的に遅く持って来ようとは思っていませんでしょうに」


コヨウ

「まぁ……ヨヅキ様がそこまで言うなら…私は構いませんわ……あ!それよりお土産っ!!早く開けてください!!ほら!チユキも見ていって!」


チユキ

「いえ、私は……」


コヨウ

「いーいからっ!ほら早く!!」


チユキ

「……はぃ」


ヨヅキ

「では開けますよ~?……じゃーん!!」



◆SE箱を開ける


チユキ

「ひ……うぅっ………失礼します!!」


◆SE走り去る


コヨウ

「どうしたのかしら?具合でも悪いのでしょうか?」


ヨヅキ

「まぁ……仕方ありません。普通の人ならこれを見て嫌悪感を抱かないわけがないわ」


コヨウ

「そうかしら?とても素晴らしいモノと私は思いますけど……男性の生殖器」



●間3拍



チユキ

「はぁ…はぁ……やっぱり、おかしいわ……あんなもの……うっ……ヨヅキ様は何をお教えしているの!?……早く止めさせないと」


ヤヨウ

「ん?どうしたんだい?顔が真っ青だ…具合でも──」


チユキ(台詞被せ

「ヤヨウ様っ!よかった…ヨヅキ様をお止めくださいませ!!」


ヤヨウ

「またそれかい…今度は何を?」


チユキ

「ヨヅキ様が手土産にとお持ちされた物が……その…男性のモノでして……」


ヤヨウ

「ほぅ」


チユキ

「最近のコヨウ様の遊び方や調べ物の内容が異質な物に変わってきておりますのはヨヅキ様が原因で間違いなくて───」


ヤヨウ(台詞被せ

「いいかげんにしてくれないか」


チユキ

「っ!?……はぃ?」


ヤヨウ

「お前の目はどこについている。お前の認識はどうなっている?それをコヨウが嫌がっているのか?無理矢理ヨヅキ様がお教えになっているように見えるのか?違うだろう?」


チユキ

「……はぃ……大変…喜ばれておられます…」


ヤヨウ

「ならいいではないか…どこに問題があるというのだ?お前は何年コヨウの傍に居る?」


チユキ

「…10年になろうとしております」


ヤヨウ

「10年も傍にいてそれもわからないとは……メイドとして失格だな。退いてもらう他無いように私は思う」


チユキ

「っ!?そんな…もうしわけございません!!出過ぎた真似をしてしまいました…今後一切この事に関しては何も言いませんので!何卒!お考え直しくださいませ!!」


ヤヨウ

「はぁ……お前ほどの腕があれば傭兵としてもやっていけるだろう?何故ここにこだわる」


チユキ

「それは……その…コヨウ様が、好きだからです……コヨウ様の成長を見ていたいからです」


ヤヨウ

「……私も同意見だ。これからも頼むよ?チユキ」


チユキ

「っ!?はいっ!ありがとうございます……コヨウ様の笑顔が見れるなら……私は何も…」


ヤヨウ

「あの子の好きなようにさせてやってくれ」


チユキ

「かしこまりました」



チユキN

それからというもの……ヨヅキ様の来所が増え、コヨウ様がどんどん変わっていくのが目に見えるようにわかりました。ヨヅキ様が召し抱える少年の奴隷を毎日変わるがわる連れてこられておられました…何をしていたのかは想像もしたくありませんでした。でも、いいんです…それをコヨウ様が喜ばれているのなら。私はコヨウ様の笑顔が大好きなんです……たとえそれが狂気じみた笑顔であろうとも。


3日後事件がおこりました…



ヤヨウ

「チユキっ!!来てくれっ!賊が侵入した!」


チユキ

「っ!?ただいま参ります!どちらの方に!?」


ヤヨウ

「一階の厨房の辺りから侵入して二階に上がったらしい!」


チユキ

「わかりました!」



◆SE走る



ヤヨウ

「……コヨウ?何故父上の部屋の前に……っ!?父上の部屋のドアが開いている…まさかっ」


チユキ

「コヨウ様下がって!そこの者ぉっ!!!まてぇぇええっ!!!」



◆SE大きなガラス割れる



チユキ

「くっ…逃げるかぁっ!!ヤヨウ様、私は追いますので伯爵様を、コヨウ様を!!」


ヤヨウ

「あぁ!頼む!!」


コヨウ

「………」


ヤヨウ

「大丈夫だったかい?コヨウ……こんなに血を浴びて…可哀想に……何故逃げなかったんだい?」


コヨウ

「ねぇお兄様……私お父様が斬られる所を見てしまいましたの。人ってあんなに血が飛び出るものなんですね。」


ヤヨウ

「っ!?そうだっ…父上っ!!!……くっ……なんと惨い……ハラワタが飛び出している……これではもぅ」


コヨウ

「……フーッ…フーッ」


ヤヨウ

「よしよしっ…辛かったなコヨウ……もぅ大丈夫だぞ?お兄ちゃんが傍にいるからな?俺が護るから…安心していいんだぞ?」


コヨウ

「フーッ、フーッ、フー……大丈夫ですわお兄様。お兄様?一つお聞きしてもよろしいですか?」


ヤヨウ

「なんなりと答えよう…どうしたんだい?」


コヨウ

「人を殺めることは犯罪でしょうか?罰せられることでしょうか?」


ヤヨウ

「不必要に殺すことは認められてはいない…このミレクアは殺人を犯す者は貴族であろうと聖人であろうと裁く厳しい国だ」


コヨウ

「はい、そうですよね…でも今の賊はそれをやってのけ逃げた…このままバレないで逃げのびたら……それは凄いことよね…そうか、国の外に逃げて他の国に行くという手もあるんですね?」


ヤヨウ

「……他国に逃げられると追いにくくなるね………どうしたんだい?コヨウ?」


コヨウ

「いえ、何も?」



◆SE走り近づく



チユキ

「ヤヨウ様っ……すいません。逃がしてしまいました」


ヤヨウ

「そうか……お前とコヨウが無事だっただけ良しとしよう……チユキ、さっそくで悪いがミレクアの憲兵に連絡を取り犯人を追ってくれ」


チユキ

「かしこまりました。まだ賊が傍に居るやもしれません。どうかご無事で」


ヤヨウ

「あぁ…」


コヨウ

「……フフッ」



チユキN

私はすぐさま憲兵と協力し辺りを探した…が、賊は見つからなかった。……けど…悲しむよりも私は……去り際に見たコヨウ様の返り血を浴びたままの不敵な笑顔が、瞼に焼き付いていた……


伯爵様が亡くなってヤヨウ様が当主となりヤヨウ様はとてもお忙しそうにされていました…コヨウ様は、というと……


●間3拍



コヨウ

「チユキ、賊がまたいつ来るやもわかりません。私に剣の使い方を教えて。私を強くして」


チユキ

「……急ですね。しかし…かしこまりました。剣を振るう前にまず肉体から変えないといけませんが……よろしいですか?」


コヨウ

「鍛えるってことね。いいわ」


チユキ

「ゆっくりやっていきましょう。時間はたっぷりありま───」


コヨウ(台詞被

「時間なんて無いわっ!朝から晩までよ!私を鍛えて…過酷でもかまわないから」


チユキ

「コヨウ様……わかりました…その覚悟確かに承りました。いいでしょう。」



チユキN

私は嬉しかった…こうしてコヨウ様が汗水流し頑張っている姿をお傍で見ていられるのが……それからコヨウ様は毎日体を鍛えた…食事の量も増え筋肉の付きかたが目でわかるほどだった。弱音を吐かずに毎日毎日鍛えておられました。



ヨヅキ

「おやおや…ご精がでますねぇ」


コヨウ

「ヨヅキ様!えぇ……鍛えないと、いけませんから!私は。」


チユキ

「これはこれは、ヨヅキ様いらっしゃいませ。従者の者もようこそ」


ヨヅキ

「チユキさんも大変ねぇ?あ、コヨウちゃん、今夜も連れてまいりましたよ?今日は新しい奴隷ですよ?」


コヨウ

「ヨヅキ様…ごめんなさい…今は体を鍛えたいの。」


ヨヅキ

「え……あ、そぅ…なの?それは、仕方ありませんわね……お土産だけここに置いていきます。では私はヤヨウ様…あ、今は伯爵でしたね……伯爵様に用事がありますのでこれで」


チユキ

「すぐお茶をお持ちいたしますので」


ヨヅキ

「お構いなく」


コヨウ

「さぁユキ…次の訓練は?また腕立て伏せ50を10セットかしら?」


チユキ

「……コヨウ様……そろそろ筋肉も仕上がってきたかと思われます。以前のコヨウ様とは見違える程ですよ」


コヨウ

「……と、いうことは…」


チユキ

「えぇ……こちらを」


◆SE抜刀


コヨウ

「……真剣」


チユキ

「そろそろかと思いまして……こちらも厳しく教えて参りますのでお覚悟を」


コヨウ

「あぁ……あぁ!ありがとうユキ!!これが剣……凄い……綺麗」


チユキ

「一度自由に振ってみていてください…私はヨヅキ様にお茶をお持ちいたしますので」


コヨウ

「わかった!…………はぁっ!!」


◆SE空斬


コヨウ

「……凄い……これで……フフッ」



●間3拍




ヤヨウ

「にわかに信じがたいなその話は……で……いくら払えと?」


ヨヅキ

「まぁ散々遊んでこられましたからねぇ……ざっと…これぐらいでしょうか?」


ヤヨウ

「っく…足元を見るのもいい加減にしてもらおうか……こんな額…そんなバカげた話を信用できるわけがない!」


ヨヅキ

「事実なのですが…困りましたねェ……コヨウ様をここへお呼びしましょうか?全てお話していただけると思いますが?」


◆SEノック


チユキ

「お紅茶をお持ちしました。」


ヤヨウ

「……入れ」


チユキ

「失礼します」



◆SE扉開



チユキ

「どうぞ」


ヨヅキ

「ありがと」


ヤヨウ

「チユキ…一つ聞きたいことがある」


チユキ

「なんなりと」


ヤヨウ

「コヨウが、あのコヨウがだ!……ヨヅキ様が連れてきていた従者をいたぶり、遊び、寝ていたというのは本当か?」


チユキ

「っ!?……いえ、私は存知ませ──」


ヤヨウ(台詞被

「本当だろうなっ!!?」


チユキ

「ひっ」


ヨヅキ

「まぁまぁ…チユキさんも知らないでしょうねぇ……締め出されて近づかないよう言われておられましたもの」


ヤヨウ

「……」


ヨヅキ

「今のこのご時世…奴隷も安くないのよぉ?そのぐらい払っていただけますでしょうか?」


ヤヨウ

「……チッ」


ヨヅキ

「まぁ…ここにコヨウちゃんを呼んでお話を聞くのが一番かと思います…が?それはしたくないでしょぅ?ん?」


ヤヨウ

「………少し…考える時間をください」


ヨヅキ

「……わかりました…明日また来させていただきますわ?良いお答えをお待ちしておりますね…さ、コヨウちゃんにでも挨拶して帰るとしますかねぇ?では?ごきげんよう?チユキさん、お紅茶美味しゅうございました……いくよっ!!クズっ」


チユキ

「はい、ありがとうございました……あ、コヨウ様の元へ行かれるのでしたら私もご一緒いたします。ではヤヨウ様。」


ヤヨウ

「あぁ……ごくろう」



◆SE扉閉



ヤヨウ

「っ!!!!」


◆SE陶器が割れる



ヤヨウ

「異教徒の雌がっ」



●間3拍



◆SE空斬


コヨウ

「ふっ!……はっ!!はぁぁっ!!!」


ヨヅキ

「んまっ!凄いわねぇ…さっすがコヨウちゃん!見事な剣舞ですことっ」


チユキ(小声で

「凄い……剣の構え方も握り方も…まだ何も教えていないというのに…」


コヨウ

「ヨヅキ様…もぅお帰りになられるんですか?お昼も召し上がっていけばいいのに!」


ヨヅキ

「えぇ。もぅお話も済みましたし…それに…伯爵様はどうやら機嫌が悪いようで?今日は帰らせてもらいますわ」


コヨウ

「まぁ…お兄様が?何かあったんでしょうか?」


ヨヅキ

「さぁなんでございましょうねぇ?……また明日、伺います…では」


チユキ

「またのお越しをお待ちしております」



●間3拍



コヨウ

「さて!まだまだサンディオムは真上!剣のいろは、教えてちょうだい!ユキ!」


チユキ

「わかりました!ビシバシっいきますよぉ!!」



チユキN

私は凄く嬉しかった…あのコヨウ様が私の体技、剣技…全てを真似しようと嬉々として頑張っている……本当に愛おしい…無我夢中で教えてるうちにいつの間にか夜になってしまっていた…



コヨウ

「はぁっ…はぁ…さすがに疲れたわ……汗を流して食事にしたいわ」


チユキ

「ご準備致します…行きましょう」



チユキN

そして翌朝…珍しくヤヨウ様が私の部屋に訪れた。目には酷いクマができていた。



ヤヨウ

「朝早くにすまない…いいか?」


チユキ

「構いませんが…どうなされました?」


ヤヨウ

「少し地下に籠るのでヨヅキ様が来られたら地下の方に通してくれ。」


チユキ

「かしこまりました…朝食はどうなさいますか?」


ヤヨウ

「いらない」


チユキ

「かしこまりました」


ヤヨウ

「じゃぁ…頼む」



チユキN

地下……ワインの貯蔵庫…そして亡き伯爵様が使用されていたとされる拷問部屋と武器庫がある…ヤヨウ様は何をされるのだろう



コヨウ

「ユキ!おはよ!!今日も良い天気ね!」


チユキ

「コヨウ様、おはようございます。本当に良い天気ですねぇ…朝ごはんのご準備ができております」


コヨウ

「いただくわ…しっかり食べて強くならないと!ウフフッ」


チユキ

「何やら大変嬉しそうですねぇ」


コヨウ

「えぇ!だって…もぅすぐな感じがするんですもの……もぅすぐ」


チユキ

「強くなれることが、でしょうか?」


コヨウ

「それもあるわねぇ……でも……ウフフッ!ナイショ!」


チユキ

「あらあらまぁまぁ…ウフフッ」


ヨヅキ

「コンコンッ!お邪魔するわよ?」


コヨウ(口にパンを頬張りながら

「んーっ!ョヅキはまー!おあおうごあいまふ!」


チユキ

「おはようございます。ヨヅキ様」


ヨヅキ

「おはよう…コヨウちゃんは食べてからお話しないとだめよ~?」


コヨウ

「ふぁ~い」


チユキ

「ヤヨウ様でしょうか?」


ヨヅキ

「えぇ…お部屋にいなかったもので……どこにいるのかと」


チユキ

「ご案内致します。コヨウ様は食べ終わったらお顔を洗ってくださいね」


コヨウ

「わかりました。ごちそうさまでしたっ!顔洗って剣を振っているわー!じゃぁ!!」


チユキ

「あらあら…仕方ありませんねぇ……こちらへ、ヨヅキ様」


ヨヅキ

「えぇ……しかしコヨウちゃん、変わったわねぇ…何があったのかしら?」


チユキ

「良い事だと思います。前伯爵様が亡くなられたのがよっぽどショックのようだったのか…賊が怖くなってしまったのかわかりませんが、自ら強くなろうとされていますね」


ヨヅキ

「へぇ~……変わるものねぇ…人って」


チユキ

「こちらです」


ヨヅキ

「……こちら…って……地下にいらっしゃるの?」


チユキ

「はい。ワインでも選んでいるのだと思いますが…こちらに案内するようにと申されていましたので」


ヨヅキ

「なるほど……いいわ、松明を貸してちょうだい」


チユキ

「はい、どうぞ。降りてしばらくまっすぐいくと左手にドアがありますのでそこかと」


◆SE燃える音


ヨヅキ

「ありがと……じゃぁね」


チユキ

「行ってらっしゃいませ……さて、私はコヨウ様と打ち合いでもしますか……」



●間5拍




◆SEノック


ヨヅキ

「失礼しますよ……伯爵?」


◆SE重い扉が開く


ヤヨウ

「こちらです。すいませんこんなところにお呼び出ししてしまって」


ヨヅキ

「あ、そっちなのね…チユキさんからはこっちだと聞いていたのでねぇ…で?決心はついたのかしら?」


ヤヨウ

「えぇまぁ……あ、こんな薄暗い廊下での立ち話もなんですし…入って下さい。」


ヨヅキ

「そうね……しかし分厚い扉ねぇ……」


ヤヨウ

「どうぞどうぞ……………ようこそ、伝統の拷問部屋へ?んっふふっ」


ヨヅキ

「なっ!?」



◆SE重い扉が閉まる



●間5拍



コヨウ

「どう?筋がいいかしら?」


チユキ

「はぁ…はぁ…凄いです……私が圧倒されるなんて…短期間でこんなにお強くなられるなんて……」


コヨウ

「やったー!でもまぁ…本当の殺意とは……また……違うものね。フフフッ」


チユキ

「……?コヨウ様?」


ヤヨウ

「二人共。ここに居たのか……コヨウ、ヨヅキ様がお話があるんだそうだ…来てくれないか…」


コヨウ

「まぁお兄様っ!しばらく見ないうちにやつれてしまわれて…ちゃんとお食事は取っておりますの?」


ヤヨウ

「大丈夫だよ…寝てないだけだ。さ、おいで…チユキは私の部屋とコヨウの部屋と…えっと……全部の部屋の拭き掃除をしておきなさい。いいね?」


チユキ

「え、あ…はい。かしこまりました」


コヨウ

「またあとでねー!ユキー!」


ヤヨウ

「ほら、早く…」


コヨウ

「もぅ!押さないでお兄様!」


チユキ

「…………何か様子が変だった……なんだろう、妙な違和感があった……髪に、衣服が無茶苦茶だったわ……ヨヅキ様と会われる前はそうではなかったのに」



●間5拍



コヨウ

「お兄様……これはどういうことなの?」


ヤヨウ

「これはね…罰なんだよ?この人は罪を犯した……それをここで償わなければいけないんだよ」


ヨヅキ

「ちょっとー!これを取りなさい!!動けないッじゃないのぉ!!早く!!」


ヤヨウ

「取るわけにはいかない」


コヨウ

「罰?……人でも殺めたというの?ヨヅキ様が?」


ヤヨウ

「何人もね……コヨウも知っているだろ?ヨヅキ様が連れてくる奴隷……お金で買ってあとは好きにしていいんだ。」


コヨウ

「え、えぇ……私も、良い…遊び相手になってもらったわ」


ヨヅキ

「嘘おっしゃい!あんたは私の奴隷にまたがりよがっていたじゃないの!!この変態っ!!」


コヨウ

「………あれ……ヨヅキ様?それは…誰にも言わない……二人だけの約束じゃぁ……」


ヨヅキ

「こんの男が金を払わないからよっ!たった10キアベルも払えないんじゃここの家も代々大したことないんだろうねぇ!!」


ヤヨウ

「こんの異教徒がぁああああっ!!!」


◆SE刺す


ヨヅキ

「ぎぃゃぁぁああああああ!!!痛い゛ぃぃぃぃぃいい゛!!!」


コヨウ

「あ………フーッ…フーッ…フーッ…」


ヤヨウ

「元々お前達みたいな異教徒がいるからこの国から犯罪が消えないんだっ!!!お父様が死んだのも貴様の差し金だろぉっ!あ゛ぁ!?」


ヨヅキ

「痛い痛い痛゛ぃぃいいいい!!!これを抜いてちょうだいぃ!!お願いよぉぉぉ!!!」


ヤヨウ

「抜くわけないだろう?ねじ込みはするけどなぁ?!」


◆SEグリグリ


ヨヅキ

「ぎぎゃあ゛ぁああああああ゛!!!…………」


コヨウ

「あ、気絶したわ」


ヤヨウ

「この程度じゃ報われない…父上は……子供達は!!この程度じゃ……」



◆SE大きな鎌



コヨウ

「それは?」


ヤヨウ

「これはこの屋敷の武器庫にあったものだよ…一度お父様に見せていただいたことがあるんだ……本物の死神が使っていたデスシックルという名の大鎌だよ…コヨウには、これを……」


◆SE抜刀


コヨウ

「うわぁ……綺麗……けどなんて怪しい光かたをするの…この刃」


ヤヨウ

「フェルクトゥフラゥと呼ばれる妖刀だよ……これも父上が集めていた骨董品さ」


コヨウ

「ありがとうお兄様……私、嬉しい」


ヤヨウ

「いいんだ、これは君にふさわしい……さて、おい、起き……ろっ!」


◆SE斬る


ヨヅキ

「っっ!?ぎゃああああああああ゛!!!!足が足が足がぁぁああ!!」


ヤヨウ

「凄い切れ味だなぁ…太い脚が……クッフフ!撫でるだけで飛んだぞ!」


コヨウ

「フッ……フーッ…フーッ…」


ヨヅキ

「ねぇ!!コヨウちゃん!!!助けてちょうだい?!私はあなたの為に色々してきたわ!ね!?お願いよぉ!!助けて!ねぇ!?」


ヤヨウ

「クッフフッ……今更なにを言い出すのかと思えば……だが、コヨウの判断に任せよう……どうしたい?」


コヨウ

「フーッ…フーッ……ねぇ…お兄様……これで、ヨヅキ様、斬ってみてもいいかしら?」


ヨヅキ

「ひいぃぃいいいいいいいい!!!」


ヤヨウ

「おやおや、仕方ない妹だ……けど、立派に血を引いてる……いいぞ、やれ」


コヨウ

「フフフッ……アッハハハハハハハッ!!……ハァッ!!!」


◆SE鋭く斬れる


ヨヅキ

「ひぃ……あ?………ぃぎゃぁああああああああああ゛!!!腕がッ私の腕がぁぁあ!!!」


ヤヨウ

「さすが妖刀…斬れたかどうかもわからない程の切れ味……素晴らしい!」


コヨウ

「あ……あぁぁ…これよ、これこれこれこれこれ、これがしたかったの!ありがとうお兄様!!私!!!ずっと人を斬る為に鍛えていたの!!!!この体にこの刀……良い!良いわ!!これならいっぱい斬れるわ!!!私……嬉しい…」


ヤヨウ

「良かった…喜んでもらえて……よし、丁度良い機会だ!私からも教えよう…人体の解剖学を……今、ここで。生きたままの標本を使って!クゥッハッハッハッハ!!」


コヨウ

「えぇ…えぇえぇ!!!凄い興味あるわ!!!本で見るのとはほんとに違うことばかり!どこをどうされたらどう痛いのか!生きたままどこまでできるのか!……凄い興味あるぅ…そして濡れるぅ…興味あるぅぅう!!アーッハッハッハッハ!!」


ヨヅキ

「も゛ぅぅぅぅぅうううう゛!!殺じでぇぇぇぇぇぇえええ゛!!!!」



●間5拍



チユキ

「遅い………遅すぎる…………ん?……悲鳴?ヨヅキ様の!?……いったい、いったい何をしているんだ…二人ともっ!」



◆SE走る



ヤヨウ

「やぁチユキ、ご機嫌麗しゅう」


チユキ

「っ!?……ち、血まみれではありませんか…ヤヨウ様……」


ヤヨウ

「あぁ……これかぁ……腐ったワインが、こぼれてしまってねぇ?今しがた上に上がってこの腐った汚いワインを流し着替えようと思っていたところなんだ。手伝ってくれるかい?」


チユキ

「……はぃ…かしこまりました……あのっ、コヨウ様は……」


ヤヨウ

「コヨウかい?コヨウならさっき庭園の方へいくと言って一足先に出て行ったと思ったけどなぁ……おかしいなぁ?」


チユキ

「そぅ……ですか……」


ヤヨウ

「あぁ……さ、こんな薄気味悪い所は上がり朝食にしよう」


チユキ

「……はぃ」



チユキN

ヤヨウ様は嘘をつかれている……私はコヨウ様がここに入ってから出て行っていないことは見て知っているからだ…けど……何故……血まみれのヤヨウ様……先に入って行ったヨヅキ様は……コヨウ様は……いったい……


●間5拍



ヤヨウ

「ありがとうチユキ。さっぱりしたよ…朝食も美味しかった」


チユキ

「……いえ」


コヨウ

「お兄さま、ユキッ」


ヤヨウ

「戻ったかコヨウ……こらこら、そんな腐り汚れたワインまみれでここまで来たのか?まったく…」


チユキ

「っ!?……肉片、ですよね…それ」


コヨウ

「あぁ…これ?あの地下にすっごく大きな鼠がいたのぉそれを退治しだけのことよぉ?なぁにかぁ?おかしなところあるのかしらぁ?ユゥキィ」


チユキ

「いえ……なにも」


ヤヨウ

「コヨウも体を流して綺麗な服に着替えなさい。…そうだチユキに手伝ってもらいなさい…それがいい」


ヤヨウ

「そぅね……では私の部屋へ行きましょうユキ」


チユキ

「……はぃ、かしこまりました」


ヤヨウ

「私はこれから用があるため留守にする。コヨウを頼むぞ」


チユキ

「……いってらっしゃいませ」



●間5拍




チユキN

廊下やいたるところに血がついている……そして…コヨウ様の部屋の前にさしかかろうとする時だった……


コヨウ

「見てこれ、ここまで伸びるんだって…生で見る方がやっぱりいいよね?…腸」


チユキ

「っ!?……腸…ですか……いったい…誰のですか?コヨウ様」


コヨウ

「えー?……えーっへへっへー?だーれでしょーかーねーぃ?」


チユキ

「ヨヅキ様……ですよね」


コヨウ

「…………当たり」


チユキ

「何故このようなことを……殺人は大犯罪…わかっていますよね?…お二人とも」


コヨウ

「犯罪なのは重々承知…でも、だからこそなの……わかってもらえない?」


チユキ

「わかりません……いくらコヨウ様といえど……ヤヨウ様といえど!許すことはできない…」


◆SE槍を構える


コヨウ

「……フフッ…フフフッ……アッハッハッハッハ!!!あなた!今の私がどれだけ強いかわかる?あなたが鍛え上げたこの強さがわからない?……見せてあげるわ」


◆SE抜刀


コヨウ

「あなたを…ちょうだい?」


チユキ

「ドレスの中に長剣!?……いゃ…なんだあのしなりかた…異質な剣だ…レイピアとも違う…」


コヨウ

「ぅぁああ゛っ!!!」


◆SE剣交


チユキ

「くっ……なんて踏み込みっ!…っでゃぁああ!!」


◆SE剣弾き


コヨウ

「ウッフフフフフフッ!アッハッハハハハァ!楽しいっ!楽しいのっ!!楽しいわ!ユキィィィ!!」


◆SE剣振り何回も


チユキ

「なんで……こんなことに………コヨウ様……」


コヨウ

「チユキ…そういえばあなた相当強いんだったわねぇ?お兄様から聞いているわ…【閃槍のチユキ】そう呼ばれていたと…この国最強の槍の使い手だったそうねぇ」


チユキ

「詳しいわね…そうよ、ミレクア最強の三騎士が一人…【閃槍】の二つ名がついていたわね…それに、あなた…勝てると思うの?コヨウ」


コヨウ

「いーぃわねぇその目ぇ…いぃいぃ……あのね…勝てるよ?今」


チユキ

「私は……あなたを、殺したくありません」


コヨウ

「じゃぁ殺されてよ」


チユキ

「無理です。死にたくもありません……コヨウ、貴女の戦意を喪失させるまでもっていきます。お覚悟を」


コヨウ

「エッヘヘヘヘヘヘェ!?やってみろょぉぉ!!!」


◆SE剣交数回


コヨウ

「フッ!でゃぁあ!!うぁあああ゛!!!」


チユキ

「ハッ!ぐっ!?くぁあああ!!」



チユキN

…何分全開で殺し合っただろう、斬り合っただろう…お互いがお互い真剣に見合い急所を狙いあった…互いにかすり傷程度しか負わない避けあい斬り合いだった…が。コヨウは私の遥か上を楽しんでいるようだった……私は…何て怪物を育ててしまったんだ……だめだ、今、この場で、足か手を飛ばさないと…このまま世に放つと大変なことになる


チユキ

「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」


コヨウ

「あぁ…これよこれぇ…なんて楽しい時間なの……ありがとうユキ…私、本当に楽しい!よく今まで頑張ってくれたわ!感謝しかない…ありがとう」


チユキ

「くっ…何をもぅ終わりみたいなこと言ってるの…まだまだっ…これからよ!」


コヨウ

「いぇ…もぅ結構よ……ありがとうユキ……あなたの分まで有名になってこの街を、いえ…この国を恐怖に陥れるは?」


チユキ

「ぅあああ!幾千をも沈めてきたこの槍でっ!!一閃で終わらせる!!コヨウッ!!」


◆SE槍回す


コヨウ

「はぁぃ?」


チユキ

「でっぇやぁぁああ゛!!!」


◆SE布を刺す


チユキ

「っ!?手ごたえがない!?ドレスのみっ…まさか」



コヨウ(耳元で囁くように

「IWANTYOU」



チユキ

「こっ!?」


◆SE斬る


チユキ

「ょ…う」


◆SE落ちる


コヨウ

「……ありがとう、チユキ……私をここまで育ててくれて………さて……外の世界はどうなっているのかしら?楽しみがいっぱいねぇ…………では、スィフィルバロナム家?ごめんあそばせ?」


◆SE大きな扉が閉まる



●間5拍



◆SE大きな扉が開く



ヤヨウ

「こ、これは……チユ…キ…まで……コヨウ?…コヨウはどこだ……コヨウ?コヨウ!どこだ!コヨウ!!どこにいる!!コヨウ!!!コヨォォォォォォォォウ!!!!!」



コヨウN

そして私は一つ一つの家に入り、女子供容赦なく惨殺してまわった……そぅ…この街全ての住民を殺した。これがこの国に言い伝えられる恐怖の【踊る魔女】伝説だ。


軍に追われる身となった私は国を転々とした…それでも殺人を繰り返していった……


そして、数年後………私は、とある有名な大会が目に入った……公衆の面前で堂々と人が斬れるという大会【ヘッドハンターズ】だ……どうやらこの大会1人では参加できないらしい……大抵のチームが5人、上限の5人で組んでいる中…2人組で連覇している面白い連中がいると聞きだし、そして。探しだした……いずれこいつらも殺すことになるだろうが…昔のように裕福な生活もそろそろしたくなった私は2人に声をかけた……



●間3拍



コヨウ

「あんたらがデスタとカイユかい?どぅだい?強ぉぉぉい私も…お仲間に入れてくれないかぃ?」






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