(三)-2
まさか真紀が犯人なの? なぜこれから結婚して幸せになる人間が……。そんなわけあるはずないじゃない!
私は真紀たちの方へ駆け寄った。
「真紀! あなたじゃないんでしょう」
真紀は私の方を見た。
「ゴメンね。ありがとう」
真紀はそれだけ言うとうつむいて再び歩き始めた。
ウソでしょ……? 私は頭をフル回転させて考えてみた。どうしても真紀が犯人だとは思えなかった。一体真紀に何があったのか。
「待ちなさい!」
不意に背後からみなみの声がした。みなみのそんな大声は訓練のとき以外、聞いたことがなかった。
振り返ると、みなみは拳銃を手にしていた。署に配備されているニュー南部だった。リボルバーの薬室には、全て弾丸が込められているのが見えた。そしてその銃口は真紀を狙っていた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます