第47話 にゃきそうにゃおんにゃの人

「いやっ!

 なに、アレ」


エステルちゃんは怯えた表情。

にゃによ、にゃによ、にゃにエステルちゃんを怖がらせてんのよ。

許さにゃいわよ。


わたしがそっちに注意を向けると。

人が集まっていて、女性はエステルちゃんと同じ怯えたようにゃ顔。

男の人は焦ってる人もいるけど、口笛を吹いてる余裕の人もいる。


人々の視線の先には、女性。

おんにゃの人が板に拘束されてるの。

派手にゃ色の水着みたいにゃ服。

上からも布を纏ってるけど、薄い布で目立つ色の下着が透けているわ。

大分イロっぽい恰好にゃの。


女性の手前に立つ男。

紳士服にシルクハット。

手には刃物を持っている。


この男の人、手に持ったナイフを女性ににゃげようとしてるっ?!

助けにゃきゃ、助けにゃきゃ!

見物してる男たち。

にゃに楽しそうにしてんのよ。

おんにゃの人が縛られて、ナイフで傷着けられそうににゃってんのよ!

助けてあげにゃきゃダメじゃない。



「さあ、お立合い。

 ナイフ投げの名人の妙技をとくとご覧あれ!」



そんにゃ声がわたしの耳に聴こえてきて。


「やだっ!」


と目を瞑るエステルちゃん。


「大丈夫だよ。

 見世物さ。

 多分あのナイフは刃先を殺してあるハズだよ」


そんなエラティさんの言葉も耳に入る。


そうか。

見世物だったのね。

ビックリしたわ。


確かに落ち着いてみると。

イロっぽい助手のおんにゃの人。

ナイフを手の上ででクルリと回して見せる男の人。

マジックショーにゃんかで良く見る光景ね。


でも悪趣味でわたしはあんまり感心しにゃいわ。


ナイフ投げショーの先には大きにゃテントが有って、入り口でお金を取ってる。

『大サーカスショー』にゃんて看板も着いてるわね。


あっちが本番の舞台。

こっちは軽く実演を見せて、客を呼び込むパフォーマンスってところかしら。


だけど、にゃんだか。

おんにゃの人の表情が……

ホントに怯えてにゃいかしら。


こういう場合、おんにゃの人は笑って見せたり、平気にゃ顔をして見せるモノにゃんじゃにゃいの。

板に縛り付けられたお姉さんは目ににゃみだを浮かべている。

今にもにゃきだしそうにゃの。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る