第6話 え、確認ですか?確認です!

「さぁやってきましたスキル確認。」


 今日は休日ってこともあって人通りが多いと思ってたけどそんなに人通りがないみたいだね。


 まだ早朝だからっていうのがあるかもしれない。


「えっと『パワーアップ』っと、これでかかったのかな」


 二層の端の人通りが全くないところにやってきて支援魔法をかける。

 

「えいっ、、、、んっ!、普通に痛い。。」


 思いっきりダンジョンの壁を殴ってみたけど普通に痛いし、ダンジョンの壁も傷もなく無傷のままね。


 どこぞのベジー○みたいに一気にパワーがみなぎっていくわけじゃないみたい。


 でもここのスライムを倒してもなぁ。私の場合スライムにスキルを倒しても一撃だからバフのかかり具合がわからないし。

 

 さてさてどうしたことか。


 次の階層に行くのもありなんだけどね。

 問題は次の階層からはゴブリン、つまり人型の魔物が出てくるようになるよね、大丈夫かなぁ。


 でもとりあえず新しいミスリルのフライパン君を試さなきゃね!



 スライムの前に行き全力でフライパンを叩きつける。


 いつもよりフライパン君が軽いはずなのにスライムから返ってくる反動は重く、スライムに伝わった衝撃の強さがわかるよ。


 それに前より軽くなったおかげで振り下ろすのが早くなった気がする。


「うん!ミスリルってすごいんだね」


 私はミスリルのありがたさを体感しながらサクサクとスライムを狩っていく。


えいっ ドンッ えいっ ドンッ 


 いつもなら3、4時間に30個だったけど2時間でもう達成してるの。


 すごいよね!それに腕も全然疲れてないの。


 新しいフライパン君の強さを十二分に体感できたからそろそろ心を決めて三階層に行こう。


==========


 三階層にやってきたけど、今日は三階層に来るかもしれないと思ってゴブリンの情報は調べてきている。


ゴブリン

主な武器は棍棒。

四階層からは稀に武器を持たないが武術に優れているファイターゴブリンがいる。

振りかぶりの動きがゆっくりな為、初心者はそのタイミングで攻撃を推奨する。

四階層からはゴブリンは2体で行動してくるのでパーティーを推奨する。

女性にヘイトが集まりがちである。


索敵範囲(相手から襲ってくる範囲)

男性4メートル、女性8メートル



 今日は四階層には行かないからファイターゴブリンは気にしなくていいよね。


 周りを見る感じゴブリンは結構まばらにいるみたい。

 あ、一体こっち向いた。トテトテと歩いてくる。

 

 見た目は想像通り気持ち悪いね。


 トテトテ、ブオンッ、


 私は大きく振られた棍棒を、横にズレて余裕を持って避ける。

 そのまま叩くとゴブリンはたじろいだ。


「スライムみたいに一発とはいかないか」


 焦らず一回ゴブリンと距離を取って安全確保する。


 焦って攻撃を食らっちゃったら意味ないからね。


 ゴブリンがこちらに走ってきて棍棒を振りかぶってくる。


「ジャストミート!!」

 私は棍棒を振って隙ができたゴブリンを、タイミング良くフライパン君で叩きつける。


 叩かれたゴブリンは魔石に変わった。


「私のフライパン君だとゴブリンは二発見たいね。」



 襲いかかって来るゴブリンを、同じ様に何体かヒットアンダーウェイで倒していく。


「ふぅ。この階層でもなんとかやっていけそうね。」

 あらかた周囲のゴブリンを倒したので一息つく


 でも一撃で倒せないと二発目タイミングを見誤った時が怖いのよね。


 ワンチャンに掛けて元々の予定通り支援魔法を試してみようかな。

 早速近くにいるゴブリンのタゲを引いてくる。


「『パワーアップ』さぁおいで」


はーい、こっちですよー

 トテトテ、ブオンッ、カンッ


 フライパン君がミスリル製になって硬くなったことを思い出してパリィしてみると結構うまく行った。

 

 えいっ、バンッ!


 パリィでのろけた隙にフライパンで思いっきり叩く。


 いいところに入ったのか重い一撃を叩き入れてドロップ品に変わる。


「ふっ、またつまらぬものを切ってしまった。」

まぁ切ってないけど。叩いてるんだけどね。


 支援魔法使うと一発で倒せるようになるみたいね。


 支援魔法でパリィからの叩きで一発ね。時間的にもこっちの方が二階層より稼げるね。


 たまりまへんなぁ、ガッポガッポですわぁ。


『称号 会心の一撃を取得しました。」


 え、称号ってなに?確実に今のがきっかけだよね。


 まぁ分からないことをずっと考えても仕方ないよね。


 肝心なのは支援魔法の魔力消費かな。すぐ魔力付きちゃうならあんまり乱用できないし。


 何回か使ってちゃんと把握しとかないといけないね。


「うーん、手軽に調べれたらいいのに、、、」


『身辺調査を支援魔法に使用しますか? はい/いいえ』


あ。。。。。、はい。。


 私としたことがクラン大先生の能力を忘れてしまっていた。



 支援魔法

バフやデバフを行える魔法。

使用可能

パワーアップ 使用MP5


本人のレベルが上がると能力が増える。



 確か私のMPは150だったはずだから30回は軽く使えるぽい。

 しかも魔力って自然回復するらしいからもっと使えるしね。


 結構使い続けれるようだからどんどん使っていこうかな。

 魔力が尽きてもゴブリンくらいならなんとかなるし、明日からは三階層で活動しよう!


 あと少しゴブリン叩きしたら帰ろっかな♪


 ゴブリンを叩くときが和英と楽しかったりするの。

 そこ!暴力女とか言わない!



「やめてください!」


 楽しく狩りをしてるところに不愉快なイベントが起きたみたい。

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