宇宙

滝雄然

宇宙


初め、わたしに地球の歩き方を教えたのは

紛れも無い。庭の葡萄畑に立つ支柱だった。

遠ざかる物体は1つも無いが、

枠組みだったものは

あるか無いかもわからない、わたしの外へ行った。

前進、前進を掴む度に、

段階、段階で、統合がズレた。

寂しくなると冷たい緑色の玄関にわたしは呼ばれ、

同時にそこで今日のわたしの距離と数式を迎えた。

恐竜がよく、わたしの食事を作り、

それは色の付いた硝子のことが多かった。

友達と呼べるものは皆、

腹痛のように急を要して去ることが多く、

わたしが小さな川辺を見つけた時、

それらは繁る草々の間に挟まってよく眠っていた。

実をいうと、私はまだ眠ったことは無い。

外では桜の花が黒々と横たわり、

金貨の形をした星々が絶えず

上がったり落ちたりしている。

(外では桜の花が黒々とよこたわり、

きんかの形をした星々がたえず

上がったりおちたりしている、




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

宇宙 滝雄然 @grn_ch

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る