第2話 はないちもんめ

 かってうれしいはないちもんめ

 まけてくやしいはないちもんめ

 あいつはいらん

 そいつはいらん

 そうだんしましょ

 そうしましょ


 ゴニョゴニョ。

 ゴニョゴニョ。

 ゴニョゴニョ。


 きーまった!


 久留里はいらん


 こっちもいらん


小さなころ。

いや、今もだけど。

僕はいらない子だ。

誰にも必要とされない。


じゃんけんもよわい。

喧嘩もよわい。

殴られたら殴られっぱなし。

嫌われ者な僕。


たまに誘ってもらえるかくれんぼも。

僕はずっと鬼だった。


泣くことしか出来ない鬼。


寂しいけど。

悔しいけど。


僕はずっと鬼。


鬼ごっこでも僕は鬼。

鬼だから殴られる。


いつもひとり。

僕はひとり。


寂しいけど。

悔しいけど。


僕はひとり。


では紹介しよう。

僕の名前は、久留里 大輔。


レックリングハウゼン病という知名度の低い病気を持っている。

難病だ。

いじめられ、いじられ。

ひねくれ、うらぎられ。

そんな人生だ。


 かってうれしいのははないちもんめ。

 まけてかなしいのははないちもんめ。


そう。

僕はいらない、いらない存在なんだ。


どうやら僕は『ひらかた警察署特殊班秘密課勤務』という部署に勤務するらしい。

あんまり聞き慣れないよね。

というか本当はない部署じゃないかな?と疑っている。


大輔にはそんな不安があった。

ニート撲滅委員会。


それが出来たときは殺されるのだと思っていた。

適材適所。

なんの検査も審査も受けていない状態でどこまでわかるのか。

大輔には全くわからなかった。

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