第8話

小学校低学年の時から、何度も二人で仙台には遊びに行っていた。「久しぶりだね。二人で仙台に行くのは。」嬉しそうに、りなは俺に冷たい缶コーラを渡してきた。自分は、瓶のビックルを飲み始めた。「それも、私のチワワを見に行くなんて〜。お兄ちゃん、ママを説得してくれたんでしょ?凄いね!」「あぁ、卒業祝いに梨奈に、子犬はどうかって、俺も世話するからって言ったら、ママもこの頃ワンちゃんほしいと思ってたのって!」俺は、そうなる様にTVでペット番組や、犬の特集を必ずそこに合わせて、食事の時は皆んなにそれを見るように仕組んでいたんだ。直ぐに、流行りに流されるタイプだから、簡単だった。ペットショップかがやきに電話してみた、ホームページにはまた、3匹のチワワが新しく更新されていたので、確認してみた。店主が出たので、日曜日に行く事を告げると昼頃に来てほしいとの事で、あれから1週間過ぎていたが、覚えててくれて、駅まで迎えに来てくれるとの事だったが、あの、ペットシートの車に梨奈を乗せたくなかったし、夏海に頼んだら、OKしてくれたから、知り合いが乗せてくれることを告げて、行く事に決まった。こまち11号は、10:39に仙台駅に到着した。仙台駅のロータリーで、夏海の車に乗り込んだ。「こんにちは、梨奈ちゃん。」「夏海さんだ、東京の大学の友達のお姉さんでブリーダーの所まで案内してもらう様にお願いしたんだ…」俺は、この間仙台に来たことを言ってないから、夏海にも梨奈には、内緒にしてもらった。「よろしくお願いします。」なんの疑いもなく、妹はルンルンで車に乗った!「この時間だから、混んでないとは思うけど、まだ時間あるからゆっくり安全運転でいっきま〜す。今日は、梨奈ちゃんが子犬の所に会いに行くんだから、子犬のワルツよね」っと、ボリュームを少し高くして走り出した。「うふふ、梨奈も好きです。子犬のワルツ。」と言ってピアノの音に耳を澄ました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る