第7話 遊園地

 僕は驚きを通り越して、思わず笑ってしまった。


「そんなにおかしいの?」


僕はよく考えてみた。


アユムは大人っぽい感じがした。


そして、アユムはどことなく幼児のような可愛らしさを持っている。


そんな気がした。


太陽の少女に似ている。


「もしかして、アユムが太陽の少女?えっ、いやっ、何を言ってるんだ」


「その通り!要するに太陽の少女はパラレルワールドにいる私自身ってこと」


「なるほど、確かにこれで説明はつきそうだ!」


それにしても、アユムは本当に不思議だ。


僕と彼女との出会い、


全てが計算によって生み出されている。


全ては彼女によって計算されていた。


そう感じた。


「どうしたの?」


「ううん、なんでもないよ」


彼女は微笑んだ。


イタズラっぽく微笑んだような感じもする。


彼女は太陽の少女に似ている。


しかし、どこかが太陽の少女とは違う。


そう感じた。


「僕はパラレルワールドからきたってことになるけど、どうやってここにきたんだろう?なんでここにきたんだろう?」


「思い出の場所とかに行ってみたら良いんじゃない?」


妹と一緒に虫を探したり、川で遊ぶなどして楽しんだ森を調べてみた。


しかし、何の手がかりも得られなかった。


僕は小さい頃、電車を使って、いろいろな所に出かけたのを思い出して、よく使った駅の方を調べてみることにした。


しかし、ダメだった。


他にもいろいろな思い出の場所を調べてみた。


しかし、何も見つからなかった。


「ただの思い違いだったかもね」


「うん」


僕は納得した。


しかし、どこかもやもやしたものを感じていた。


「もしかしたら、遊園地にヒントがあるかも」


「なんで?」


「いや、なんとなくだけど、アニメとか映画ではそういう展開がいっぱいあるじゃん」


アユムは苦笑いした。


アユムはなぜか乗り気ではなさそうだった。


そして、どこか残念そうな感じがした。


僕とアユムは遊園地に行ってみた。


小さい頃、よく行った遊園地だ。


僕は遊園地のあちこちを見て回った。


どこかに違和感があった。


どこかが変わっていた。


僕はじっくりと思い出してみた。


すると、とある記憶が頭の中に浮かんできた。


それは漢字が書かれている不思議な建物を探検したことだ。


その建物はとても不思議で、どこかほんの少しだけ不気味だった。


夢魔!?


その建物には夢魔という漢字が書かれていた。


建物の中には高校生ぐらいの男性がいた。


そいつは僕を見て、静かに微笑んでいた。





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