第18話 F.L.Y.BOYS F.L.Y.GIRLS☆
目覚めの良い朝だ。
一学年の俺らはこの学校初めての授業を始める。ここは特別な学校だ。先生として俺たちを教えるのは聖徒会の面々。そして、教えるのは天使として生きていくための能力を育てるためのものに重きが置かれている。
一学年の天使達は、初頭学校で同級生だった面だった。
内面サディスティックな一面を持つ女、わがままな可愛い系男子、無口な女の子。それぞれに付き人がついている。
「おおう。集まったかぁ!」
大きな声を撒き散らしていく巨漢の男。
羽学の授業を晴れやかな雰囲気で包んでいく声量と熱量だった。
「俺はぁ聖徒会:広報担当のラファエルだ。ここではぁ掲示板担当や羽学の授業を受け持っているぜぇ。よろしくなぁ!」
インパクトが強すぎる。声に気圧されてしまいそうだ。
重いはずのテレビが宙を浮いている。
そして、テレビは近くにくると床に足をつけた。
「おおっ! テレビが浮いてやってきたぞぉ! なぜだァ!!」
驚いた表情を見せているが、声も仕草もが棒読みすぎる。
大根役者っぽい雰囲気が漂い始めたぞ。
「みんな気になるよな? 実はな、俺は知ってるんだぜぇ。なぜならぁ、テレビを浮かせてたのは俺の仕業だからなぁ!」
テレビに白い羽が置かれている。
理由も全て分かる。全て従兄弟に教えて貰っていた。なぜ彼が知っていたのかは分からない。
「答えはぁ羽を使って浮かせたんだ。実はなぁ、自らの羽は自由に動かせるんだぞ!」
羽は一枚一枚に力を入れることで自由に動かすことができる。
羽を操るのは得意な方だった。
「じゃあ、これをみんなにもやって貰うぜ。まずはみっちりやり方を教えるぞ」
軽いレクチャーを受けるが、正直退屈だった。
試しに飛ばして見ることになったが、同級生達は上手く羽を動かしていなかった。
それもそうだ。初めてなのだから。
けれども、俺は違う。先を行く従兄弟に追いつくために必死に努力したから。
俺は羽を落とした。
落ちた羽に魂を乗っけて好きな方角に飛ばしていく。
歓声の声が響いていく。
「すげぇな。センスがあるなぁ。上手いだけじゃねぇ、そん中でも突飛してうめぇ。こりゃあ、ドッザーで最強目指せるんじゃねぇか?」
ドッザー?
初めて聞くワードだった。思わず何か問いかけた。
「今話題の天使のスポーツだ。いつか話してやるよ。楽しいぜぇ! 楽しみにしとくんだな」
そこで終わりのチャイムが鳴った。
そこで授業が終わった。
「次は教科科目ですね」
控えていたナルミがやってきた。
二人で次の授業を行う教室へと向かった。
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