Near adult colour
三編柚菜
プロローグ
大人になるって、どういうことだろう?
中学生の未熟な精神では、それは遠い国で起きる事柄のように感じられた。
大人になる。 即ち、子供じゃなくなる。
周りを見ても(少なからず小学生らしい余韻は捨てているものの)大人だなと感じる友人はいない。 僕──
何かきっかけがあるのだろうか。
僕たちはそれに気付けていないだけなのだろうか。
あるいは……。
分からない。
分からないからこそ、今は考えるべきでないと脳が勝手に思考を追いやってしまう。
中学二年生。 部活や勉強や遊びに打ち込むことの方が、何よりも優先的で大事なのだ。
そもそも僕自身が進んで大人になりたいとは願っていないし、
「あのさ、一つ相談があるんだけど」
例えば幼馴染である
そんなの、つまらない。
子供の頃に感じた色を失ってしまうなんて、そんなの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます