第304話 ロペス・ペドロ
私の名は、ロペス・ペドロ、ルガトルポ公国スボン州筆頭執事だ。
え、よくわからない? 托卵女子で有名になった公爵の執事だ。
私は今ちょっと困っている、アレーナの商工会との裏取引がバレ、
現在アレーナ産の商品の入荷が止まっている状態だ。
しかも馬鹿なことに、追放された商工会会長と店長は、
うちに助けを求めにきやがった、うちは関係ありませんと、
つっ‐ぱねる為にも、海へご退場願った。
うちが、公爵という役が上な以上、これ以上は文句を言ってくるまい。
問題なのは、スーザ侯爵とロドリゲス男爵が、
直に取引協定を結んだことだ。
間者からの情報だと、うちが裏取引で仕入れていた値段より、
少し安いみたいだ、あの商品をそんなに安く出せるとは思わなかった。
実際アレーナの商品は、大人気で、商人たちからの嘆願も来ている。
ここは頭を下げて、うちも取引にまぜてもらいたいとこだが、
公爵の面子が許さないだろう。
しかし、一番不思議なのは、星野とかいうダンマスだ、
マナの集まらない南国で、どうしてあんなに元気なのだ?
しかも、本当か定かではないが、服とかも彼のマナで作っているらしい。
服を作るくらいなら、魔石とか、ポーションを作った方が、
金になるだろう、まったく意味がわからん。
実際彼の作った、上級ポーションは、すばらしいものだった、
あのレベルを作れるのは、ロン様しか知らない。
うちの、ダンマス、コスタ・ベンより優秀なのは明らかだ。
とりあえず、
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