第287話 ホテル仮営業
俺は今、アレーナのギルドに来ている。
俺の顔を見るや、即ギルド長室に連行された。
「今日は、残念な話と良い話を持って来た」
「え、残念な話ですか・・・」
「実は、毎週末にやっている、ランチバイキングを今週は止めたいと思う」
「ええ、そんな・・あれがないと、毎週楽しみにしてきたのに」
「どうして、やめちゃうんですか?」
「やっぱり、大赤字なんですか?」
そりゃ、タダであんだけ飲み食いされれば、赤字じゃない方が不思議だと思うが。
「いや、そうじゃなくて、あそこは本来は宿屋なんだ、
それで実際にお客様を泊めてみて、仮営業をしてみたいんだ」
「1日通しての、営業がうまくいけば、ランチバイキングも再開する」
「で、良い話の方は、うちの宿に無料で泊まれる宿泊券を持って来た」
「週末の金曜か土曜のいずれかの1泊無料券だ」
「この券には、朝と夜に、おこなわれるバイキングの食事代も含まれているので、
もちろん無料だ」
「1枚で2名様まで、宿泊できるので、ギルドで配って欲しい」
「あ、そういえば、あそこ宿屋だったんですよね・・・」
「で、何枚いただけるんですか?」
「とりあえず10枚だ、夜のバイキングには酒も出る」
「酒って、あのピザ屋で出してる、あのうまい酒ですか?」
「もしかして、酒も飲み放題ですか?」
「そうだ」
「あ、わたし行っちゃいます」
「いや、券はギルドに渡すんだけど・・・まあいいか」
「あ、それでこれが券で、こっちがお土産ね、生だから早く食べてね」
俺は。ケーキ10個を置いて、ギルドを後にした。
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