第231話 リンド村

 ヤシリギ共和国の領主ニコス・マフテスの隣に。

リンドという、人口4千人の郡があるそうだ。


 おもな、生産物は、胡椒、ナッツ類、ぶどう、陶器だそうだ。


 領主は、マーキ・コルゴス子爵、マーキ・エレーニ子爵夫人、

そして長男のマーキ・コスタスという構成らしい。


 人口2千人のリンド村を中心に、大小12の村があるそうだ。


 問題になったのは、ニコス・ラザロウお嬢様から乞われて、

雑貨をサリラの町に卸したのはよかったが、陶器がバッティングする。


 俺としては、そんな小さな地場産業をいじめるつもりはないし、

隣のニコス・マフテス領主とも話し合って和解をすることとなった。


 「あなた、隣のニコス・マフテス辺境伯から、親書が来ていますわ」


 マーキ・コルゴス子爵は、親書を開けてみた。


 「あなた、何て言ってきてますの?」


 「知り合いから、試しに陶器の販売を委託されたが、

そちらの地場産業に対抗するものではない」


 「担当者をそちらに回すので、今後のことはそちらで相談して欲しい」

 「直、担当者は気前がいいが、怒らせると大変なので怒らせないでくれ」


 「訪問日時は、そちらで決めてくれ」


 「これは、いったいどうゆうことなんでしょうか?」


 「さあ、私にも良くわからんが、親書をくれたという事は、

うちと揉めるつもりはない、ということだけはわかる」


 「ただ分らないのは、試しに陶器の販売とあることだ、

この近隣で陶器の製造をしているとは全く耳にしていない」


 「まあ、とりあえず合って見るか」


 こうして、マーキ・コルゴス子爵との会談は決まった。


 


 

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