第163話 大三元帝国2
ここは、大三元帝国会議室。今ここでとある会議が開かれていた。
「モルゴンとファン・ゴンに不審な動きがあります」
「どうやら、独立を狙っているみたいです」
「今、独立を認める訳にはいかん、認めたら、我も我もと来るだろう」
「粛清をするにせよ、2ヵ所同時は戦力的にきつい」
「どちかが独立宣言でも、出してくれれば出兵も、し易いのだが・・」
「でわ、新しい勇者が必要になったので、資金提供しろでいかがですか?」
「勇者出兵で、諸侯からは特別税取ったばかりだし」
「逆に勇者逃げたんだったら、金返せという諸侯もいるくらいだ、無理だ」
コンコン、扉を叩く音がした。
「入れ、いかがいたした」
「只今、ファン・ゴンより書簡が届きました」
「読め」「は」
「我が自衛都市ファン・ゴンは、勇者逃亡の際、勇者に多額の金品を盗まれた」
「勇者の責任は、中央の責任であり、これを弁済していただきたい」
「弁済されない場合は、それに見合う金額の納税を差し引かせてもらう」
「なんだと、ファン・ゴンめ、舐めおって」
「わしは、皇帝陛下に禁軍十二衛の出陣要請をしてくる」
★ ☆ ★
禁軍十二衛宿舎
「おい、聞いたか、今度はファン・ゴンに出兵だとよ」
「この間の、ダンジョンからの暴走で、仲間何人もやられたのにそんな余裕ない」
「それに、剣や盾どうすんだ、ポーションなんかもダンジョン頼りだったのに」
「まさか、ポーションなしで戦えとか言わんよなあ・・」
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