第162話 お仕置き

 その頃の、モルゴンダンジョン。

 

 「なあ、こんなの人質で、協会モンスター派遣してくれるのか?」


 「何、派遣してくれなければ、独立見送り、腹いせに、こいつら殺せばいいだけだ」


 「うん?、なんだ体が急に動かなくなった、どうしたんだ」


 目の前に突如、男が現れた。

 

 「はい、人質は返してもらいますよ、その後は死なないようにがんばってください」

  

 俺は、おじさんとワンちゃんの手枷足枷をはずしてやった。


 「協会に頼まれてやってきました、とりあえず協会に転送しますのでよろしくです」

 「あ、ダンジョンコアも忘れないで、一緒に持っていってくださいね」


 転送が終わったので、パペットの魔法を解いてやった。


 「お、体が動くようになった、舐めやがってこのやろう」


 「あなたたちの相手は、僕じゃありません」「あちらです」


 魔法陣から、複数のオークが上がってきた。

しかも張り手を打ちながら摺り足で前に進んでくる。

誰だ、こんなの教えたやつ。

 

 「武器持ってねえ、オークなら、皆で掛かればなんとかなる、やるぞ」

 

 兵士たちは、全員で切りかかって行ったが、オークの動きが早くて全然当たらない。

それどころか、オークの突進で、まるでトラックに撥ねられたように飛んでいった。


       ★  ★  ★


 協会に戻ると、1人と1匹は、ガツガツとサンドイッチを食べていた。

世捨て人じゃなかったのかよ・・。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る