第159話 人質

 「いいかお前たち、絶対に殺すなよ、怪我をさせるのも駄目だ、

この使命に、モルゴンの独立が掛かっている、失敗すれば独立は無理だろう」


 「よし、やつが町に向かった、気づかれないようにうまくやれよ」


 モルゴンの森にある、ダンジョンに旅人の格好をした兵士5人が突入した、


 「よし、うまく身柄を確保できた、あとは交渉するだけだ」


      ★  ★  ★ 


 「理事長、モルゴンのダンジョンより連絡が入ってます」


 「え、モルゴン? 何々これは不味いことになったわね」


 「どうしたんですか?」


 「モルゴンの自衛団が、モルゴン・ダンジョンのゴボルトを人質にとったらしいわ」

 「モルゴンのマスターから、ゴボちゃんを助けて欲しいと、私の唯一の友だからと」


 「随分と卑怯な手使ってくるわね」


 「で、理事長、星野さんに連絡とるんですか?」


 「とりあえず、向こうの要求を聞いてみましょう」


      ★  ★  ★ 


 モルゴンが独立宣言をした際、中央政府が粛清に来るだろうから、

それを守れるだけのモンスターを派遣して欲しいとの要求だ。


 「こんな要求を呑んだら、大三元帝国と協会の全面戦争になってしまう」

 「とても呑める条件ではない」

 

 「でも、星野さんに妙案があるかもしれないから、連絡はとりましょう」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る