第158話 協会への依頼

 マルコ・ダンジョン協会に2つの依頼が届いた。


 1つは、モルゴンの町からであり。もう1つはファン・ゴンの町からである。


 両方共、大三元帝国に所属しながら、中央とは仲が悪い。


 モルゴンは、今回の勇者の茶番劇の本命だと思われていたが、なぜか回避された。


 両方共依頼の内容は、当方が独立をした際か中央が粛清に来た場合は、

モンスターを派遣して欲しいとの依頼だ。


 依頼料、依頼期間等まったく書かれていない。


 分り易く言うと、自分らが困ったら助けろと、

しかも金額書いてないということはタダでだ。


 なんとも都合のいい話だ、ダンジョン協会は慈善団体ではない。


 だた問題は、モルゴンにあるダンジョンから、応援依頼が来た時にどうするかである。


 モルゴンのダンジョンは、町から離れた深い森の中にあり、

マスターと確かコボルトが1匹だけいる、老舗ダンジョンである。


 今までだと、とても支援できなかったが、

ポンシェ・ダンジョンが潰れたおかげで、少し余裕が出来た。


 「あそこは、俗世を捨てたダンジョンですから、依頼はこないと思いますよ」


 「あなた、この間、海鮮丼、美味しい美味しいて食べてましたよね」


 「理事長、星野さんを呼びつける理由が欲しいんですか?」


 「いや、万が一のことも考えた方がいいかなあ・・て」

 「それに、あそこ今戦力最強でしょ、保険は打っといた方がいいでしょ」


       ★  ★  ★


 「ポンシェダンジョンも潰れた、教会も勇者の件でボロボロ、

今がモルゴンが大三元帝国から独立する好機」


 「ダンジョン協会からは無視されたが、無視できない策がある」

 「これが成功すれば、独立宣言だ!!」


 つづく

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