第100話 大三元のとある酒場

 ここ大三元帝国の、地方の酒場で酔っ払いどもは、いつものように話をしていた。


 「ここのところ、ダンジョン送りになるやつ多くねえか?」

「この間も、聖者とその一行がダンジョン送りになったとか、なんねえとか?」


 「で、帰ってこなかったんだろ」


 「他の国にみたいに、務所作ればいいじゃね」


 「そんな犯罪者に無駄飯食わせる余裕は、うちにはない!!、で一括だろ」


 「そういえばよう、あの汚職の噂があった市長、ダンジョン潜って無事帰還だろ」

「シャンヒー神のお導きにより、私の無実が証明された」とか「あほか・・」


 「それより、魔王の四天王が復活したとの噂があるんだが、何か知ってるか?」


 「ああ、聞いてるぜ、また教会の連中が祈るのです、祈るのです、

さすればシャンヒー神の思し召しにより必ずや、

ふたたび封印することが、できるはずです」とか宣うんだろ。


 「封印じゃなくて、倒してくれよ」


 「倒しちゃうと、次困るだろ・・」


 「でもよう、勇者、確かまだ存命で、いま40位じゃなかったか?」

 

 「ああ、下半身はすごい勇者であることは、間違いないらしいぜ」


 「まあ、今回は魔王と相打ちという脚本だと思うんだが、おめえどう思う」


 「いや、おれは今回は世代交代、勇者がやられて、お涙頂戴」

「息子たちが、復讐をする脚本だと思うぜ」


 「おいおい、勇者の息子や娘は顔はいいが、放蕩三昧だと聞いてるぜ」

「引き受けねえんじゃねえか?」


 「まあ、どのみち俺たちには関係ねえか」


 「他の国は、もっとひどいらしいから、住めば都てことか」


 「ちげーねえ、ハハハ」

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