第66話 お風呂

  俺はひょんなことから、獣人2人の臨時の保護者になった。


 なんでも奴隷として、アレーナ港町に売りに行くところだったらしい。

途中で、盗賊に襲われ、同族だったこともあり、命は見逃してもらったらしい。


 奴隷商もアレーナに戻っているだろうから、話をつけないといけないか・・。


 しかし、ほんとやせ細っているし、汚いな・・。


 ある理由によって、大浴場は使えない、しかし5階の露天風呂は使用可能だ。


 「お前たち、風呂には入ったことあるか?」

 「風呂?」

 「やっぱないのか・・」

 この辺の人は、海か川で体洗って、お終いらしいから。


 「よし、風呂に入って体洗うぞ」と言ったら、マイケルから質問された。


 「あの、あんたは領主様なんでしょうか?」


 あ、そりゃそうだな、なんせホテルのエントランスは、

某宮殿をベースに作ったから、シャンデリアがいっぱいで、豪華なんだわ。


 「違うけど、まず風呂だ、風呂入ったら、また旨い飯食わしてやる」


 飯という言葉に釣られて、トコトコついて来た、

最初はエレベーターにびっくりしていたが、

なんとか風呂場まできて放り込んだ。


 マイケルはいいが、ミーシャは女の子だからなあ・・、

まあ、お湯に入って、お湯かけ流すだけでもだいぶいいか。


 悪戦苦闘しながらも、わりと綺麗になった2人に約束通り、

飯を出したら、おいしいと言ってバクバク食った、

かつおのさしみとか、猫まんまだったけど・・。


 日も遅くなってきたので、今日はそのままスィートルームに泊まらせた。

飯による餌付けが成功したのか? 疲れていたのか? 

わからなかったが、ベッドでくっすりお休みになった。




 

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