CHANELのIKKOさん

第1話

　同人活動もこれで終わりだ。真っ当に就職すっか、いやなんなら婚活でもしてみるべか。

　そう思った時、私はすでに38歳だった。

　同人活動に都合の良かったコールセンターのお仕事はコロナ禍でもなんとか持ち堪えてくれた。さらに無期雇用もしてくれたものの、契約社員の天井は見えている。そこをぶち破ったところでコルセンの正社員なんて高が知れている。

ここは遅ればせながらの婚活なんじゃないかと、なんとなくワクワクするし。

　そこでぶち当たった壁が38歳という年齢である。