隣の奴がとにかくうざい

琥珀

ボッチライフ

ボッチとは陽キャと陰キャにも隔離された第三者。何処にも所属しない。一匹狼である。

一匹狼と書かれてあるが大抵は醜いアヒルの子だ……

陰キャとボッチは同じ類いだと思われるがそれはあながち間違ってないが決定的に大きな違いが一つあるそれは一人でいるかいないかだ。皆もわかるだろう。クラスで陰キャ同士で集まっているのを。陰キャはお互いの傷を舐めながら生きている。それは陽キャも同じだ。お互いに友達や親友など言っているが必ず裏があるのが人間だ。知らない所でそいつの悪口を言う。それが俺が見てきた陽キャ、陰キャどもだ。

俺が見たら陽キャや陰キャは対して変わらん。普通のアヒルの子か醜いアヒルの子の違いだけだ。そして普通のアヒルの子と醜いアヒルの子から外されたのが俺達ボッチという存在だ。

醜いアヒルの子…元い俺、佐藤 和明は自分がボッチである事は恥じてはいない。

ボッチはいい。自分がやりたいことを好きな時間にできるんだから。

そう。俺はボッチが好きだ。一人が好きだ。ボッチライフが大好きだ!

だがそのボッチライフを邪魔をする奴がいる……

この俺の隣で寝ている金山優子と言う憎たらしい女だ。

こいつは何かあるたびに俺をからかってくる……

別にからかわれる事の行為はもう小中で慣れた。

では何故俺がこいつが憎たらしいと思ってるか?単純明白。こいつがうざいほどからかってくるからだ。

小中である程度なれてる俺だがこいつは度が過ぎている。小中で何十何百回もからかわれてた俺だがそれはあくまで集団でだ。集団でからかわれる事がある俺だが個人でここまでうざいのはもはや才能とも言えざるおえない……

あいつは集団以上のからかいの才能を持っている。だからうざい。超うざい。死ぬほどうざい。

俺は金山優子が苦手だ。嫌いとも言ってもいい。こいつとはなるべくいや絶対に関わりたくない。

だがそんな願いはまた呆気なく叶わないのである。

「あれ〜もう授業終わった〜?ねぇ〜佐藤〜甘いの頂戴〜甘いだけに〜なんつって!」

「いやもってないし……」

いちいち伸ばすな。これがまたうざい。あとワイシャツの上のボタンを外すな。うっかり見えるだろ……

「えーもってないの〜まあそこまでお腹減ってないし〜ねぇ〜佐藤〜なんか面白い話して〜」

いや俺の面白い話聞くよりネットとかで聞いた方がいいだろ。そもそも面白い話できないし。

「そんなのお前が持ってるスマホで見ればいいだろ」

「えーそんなのいつでも見れるけど佐藤の話は今しか聞けないじゃん」

「…………」

それを言われたら言い返す事が……あるんだなぁ

「そもそもなぜお前に話を聞かさないといけないんだ」

「えー暇だし〜私達友達じゃーん」

「いつ!お前と!俺が友達になった!」

「う〜ん。いつだっけ?入学式?体育祭?いつだっけ?」

「知らんわ!そんな事。俺はお前の事を友達だと思ったことはない!俺のボッチライフを邪魔するな!」

「もーそう言って本当は構って貰って嬉しい癖に〜」

「そんなことはない!」

こいつがこんなに俺に構ってくるのがわからん。誰か俺と代わって欲しい!!!

「もう授業始まるから静かにしとけ!」

チャイムが鳴り先生が来た。号令をかけ授業が始まって金山が何かぽつりと呟いた。

「もーなんで気付かないかな?私達結婚を約束した仲なのにね……」





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