九龍城_魔窟の撮影師

作者不詳

【還の章】在りし日に


__今となっては懐かしい。

俺も、随分歳を食ってきたもんだと思う。


本当はもっと早く死んでてもおかしくなかった。


俺みたいにろくな生き方をしていない人間が、こうやって過去の事を懐かしく思う日がくるなんて思ってなかったんだ。


ずっと、今と先の事ばかりを見て生きてきた。

過去に過ぎ去った出来事なんざ、振り返ってる余裕もなかったからだ。


精一杯で、どうしようもなくなってしまった毎日。

いつからこうなってしまったのか、こうなるって予想もつかずにいた最後の日は、いつだっただろう…。

二度と振り返ることがないと思っていた過ぎ去りし日に、ようやく今振り返る。ろくな人生を送ってこなかった。


その一生の中で、俺が過ごしたあの場所の事を思い出す。


今はもうない。

あの九竜城クーロンと、そこで出会った奴等の記憶を。


『思い出して』


閉ざされた暗闇の中で、あの娘の声が聞こえる。


『さぁ。早く』


どうして思い出すんだ、今になって。


『思い出すんだよ。あんたが全てを終わらせるんだ』


暗闇の中、遠く過ぎ去っていく、あの“娘“の声が。忘れもしない、忘れるはずがない。

不条理に閉ざされた檻の中、何処へも行ける道を閉ざした場所に、取り残された、あの娘を。


_____あれは、ふと思い立ってカメラマンを目指し始めた30代の夏の日だった。


***


____【電子大腦在線】__【1*******】【****2**8**】___【報告給國王和王后】

___【來自老?的消息】___【日本人將從今天開始訪問】___【記住他的臉,並秘密監視行動。 我的意思是】


_____【************】____【我?了 ?層都告訴對方】____【不要忽視?的警?タ】

____【但是不要拿出來。 他對我很重要】

____【“原初”這樣?。 跟我來】____【他會知道的。 來到這裡的意思】


_____【在那之前我會等】


※※※※※※※※※※※※


_____【※欢迎。 至九龙※※寨城ようこそ。九龍城砦へ】____

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る