第17話 奮励〈ふんれい〉(2)
一昔前の
立派な大人になり、
その思いが今まで自堕落だった
もっとも、立派な大人の定義は人それぞれであろうが・・・。
約束通り
しかし
元々が面倒見の良い性格だった。
もっとも
最初はからかわれているだけかもと
しかし
図書館での勉強会が終わると
互いに自転車通勤だった為、二人共自転車に乗らず歩いて話しながら・・・。
もう結構この生活パターンを繰り返している。
この二人の姿を見た他人は学校の違う高校生カップルとしか見えない事だろう。
だが当の
きっと
「
実際感謝しているし、尊敬に近い感情も抱いていた。
最近学校の授業の内容が徐々に解り始めているのである。
「そーでしょ、心より感謝なさい!」
「しかし
「お金出してでも教わりたいって人は大量にいると思うよ!」
大量にいるかはそれとして、お金を出してでもといった点に関しては同意である。
それくらい
「そうですよね、
本音からさらりと出た言葉であったが
「
「そんなこと言われると、お姉さん
「勉強を教えた後のこの時間
政幸は苦笑いしていた。
「何だそれが報酬だったのですか!?」
「あたしさー、真面目な話教師になりたいんだよね。」
「いいんじゃないんです?先輩頭良いし、教え方もうまいし。あっ・・・でも教師になる勉強疎かに出来ないですよね、俺先輩の足引っ張っちゃってるのかな・・・。」
「いやいやいや、あたし勉強って授業中しかやんないし、家でやるのは宿題くらいだしね、塾にも行ったことないし、高校入試の時も特に勉強してなかったしね。」
「まあ、あたしは要領いいからね。」
「いや、要領いいってレベルでは無いでしょ?!」
「図書館に通っているのも本を読む為だから、
「でも教師になるって勉強出来るだけではダメだと思うんだよね。」
「教師は生徒にとっての模範にならないといけないと思うし、勉強以外の事も知って色々な経験をしておかなくちゃ生徒の相談にも乗れない先生になっちゃうでしょ?」
実際、世の中そんな理想の教師は少ないと思う・・・。
「実際進路を生徒に指導するとしても、あれいつも笑っちゃうんだけど、指導する教師が知ったかぶりをして、自分が経験したことのない進路をすすめるって滑稽だと思わない?」
「だからあたしにとっての理想の教師は色々な経験をしている教師なんだ。」
正論である・・・。
「だからね、
「
「すごいな
「頭が良く、人生経験豊かで、生徒の相談に答えることが出来て、おまけに美人教師ときたら、絶対生徒達の人気者になれちゃいますよ!?」
「もう本当に
小さな声で独り言を言うように
それより
(そう、やりたい事を探さなくちゃ・・・
それが立派な大人の条件の一つではないのかと感じてはいたが確信は持てなかった。
だが、目標を持ってそれに向かって努力する、それはとても尊い行動だと思うしそのように行動する人間は他人から見てもとても魅力的な人物である。
近くにそんな人が居た。
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