第四話 モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
ふわふわと懐かしい記憶を思い出しながら静かに飲み物を飲んでいると本日の主役であるアンソニー・アダルマン伯爵令息のお父君に当たるダスニー・アダルマン伯爵がお立ち台に立って、舞踏会開催の挨拶を始めた。
これからダンスがあったり、お食事を頂いたり、楽しく談笑したりするのだろうと予想されるがミザリーは早くも帰りたいモードになってしまった。
お父様の為と思って我慢していると伯爵が本日はスペシャルゲストが来ていると報告していた。
誰の事かは分かりませんがわざわざお立ち台で仰るのですからさぞや凄い方なのかなぁと期待の眼差しで見ていると「本日のスペシャルゲストはロードリアス帝国の大賢者であせられる烈火の魔術師 ロバート・ダフマン公爵です!!!」
ロバート・ダフマン公爵ですって!!
ロバート・ダフマン公爵と言えば隣国であるロードリアス帝国の魔法騎士団団長であり、烈火の魔術師の二つ名持ちで、天才魔術師であり、ロードリアス帝国の大賢者と呼ばれる凄く偉い方です。
想像よりも凄く若そうで愕きましたが、さる事ながら女性とみまごう程のきめ細かい白雪の様な肌、烈火の如く真紅の長い髪、全てを見透かしてしまう様な漆黒の瞳と大変美しい美丈夫でした。
この世にこんな美しい人間が居ても良いものか?と考えてしまう様なほど人間離れした美貌を持つ。
あぁー舞踏会なんてさっさと帰りたかったけど、今日来て良かったと思いました。
美丈夫は目の保養ですね。
心の中で眼福眼福〜!!!と騒いでしまいました。
「先程紹介して頂いたロバート・ダフマン公爵と申します。貴国に来るのは初めてで、分からない事が多いのでご教示頂けたら幸いです」
とにこやかに挨拶を務めると会場にいた子女達はその破壊的スマイルに心を射抜かれて倒れる人続発…
流石ダフマン公爵…すごい破壊力ですわね。
まぁ、私とは一生関わらない人物ですので関係無いとは思いますので、挨拶終了と共にお料理を頂きます。
自分で作るほど美味しくは無いけど、なんの成果も無く帰るくらいならご飯ぐらいお腹いっぱい食べようと思って密やかにモグモグと食事再開しました。
何処かから視線を感じますが無視無視。
どうせ婚約者様でしょうし気にしません。
お腹いっぱいお食事する方が大切です。
でも、またお部屋でダイエットしなければいけませんが気にしません。
このストレスから逃げるにも辞められない。
モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
義母もアンリエッタも各々で移動しているので私は一人で食事していると突然声を掛けられました。
誰だろうと顔を上げるとそこには先程紹介されていた人物がそこに立っていました。
「ご機嫌ようミザリー・ノートン伯爵令嬢。お久しぶりでございます。本日もいつもと変わらず大変美しいですね。」
「ロバート・ダフマン公爵さ…ま…ご機嫌よう」
何故ロバート・ダフマン公爵様が私に声を掛けたのでしょうか?
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