自覚させてやる①

「空、ちょっと来てくれ」


「なに?ひよしさん」


部屋で漫画を読んでいると、ひよしさんに呼ばれたので、リビングの方へ移動した。


リビングに行くと、何やら不機嫌そうな顔のひよしさんが立っていた。


「空、これ見ろ」


いきなり見せてきたスマホの画面に写っていたのは、体育前で着替えをしている僕だった。


「何これ?いつ撮ったの?」


「俺が撮ったんじゃねーよ。クラスの誰かがお前が着替えてるとこ盗撮したんだよ」


「盗撮…?、それをなんでひよしさんが持ってるの?」


「この写真が生徒の間で回ってたのを俺が見つけたんだ。」


「こんな写メ、まわしてどうするの?」


「お前、バカか」


いきなり悪態をつかれた。


ひとつ言うのを忘れていたけど、ひよしさんは口が悪い。


いい大人なのに。


「お前なぁ…よく見てみろよ。お前が気だるそうにシャツ脱いでるだろ。お前の白い肌とピンク色の乳首がしっかり写ってんじゃねーか。これを見てオカズにしてる奴なんていっぱいいるぜ。お前、何度も言っているだろ。少しは自覚を持て。お前は可愛いんだ。すげー可愛い顔してんだよ。周りの奴等もやらしー目でお前の事見てんだよ。少しは周りに注意を払えよ」


まくし立てるように言ってくるひよしさんにムッとしてしまい、つい言ってしまった。


「そんな変態、ひよしさんだけでしょ」


言ってから「あ…」って思ったけど遅かった。


案の定、僕の言葉にカチンと来たらしく、ひよしさんは冷たく言った。


「服、脱げ」


「な、なんで!?僕、悪くないのに」


「反抗するならお仕置きするぞ」


僕は"お仕置き"というキーワードにビクッとしてしまった。


もうひとつ言うのを忘れていたけど、この人は「超」が付く変態なんです。


この変態野郎は、お仕置きと称して、僕にひたすらエッチなことをしてくる。


いい大人なのに。しかも教師なのに。


今までも、事あるごとに散々お仕置きをされた。それをされるくらいなら素直に従ったほうがいい。


「…わかった…」


「よし。前と比べてだいぶ聞き分けが良くなったな。」 


イラッとして睨んだが、「ん?なに?」みたいな顔をしていた。


もうやだ。


僕、ほんとに何もしてないのに。


僕は、仕方なく服に手をかけた。


今着ているのは、半袖のTシャツにスウェットというラフな格好だ。


とりあえず、シャツを脱ぐことにしたけど、

ひよしさんがずっとこっちを凝視しているのに気付いた。


「…あんまり見ないでよ。脱ぎにくいよ」


「何アホなこと言ってんだよ。どうせ今から穴が開くほどお前の身体見るんだからよ」


「変態」


悪態をつきながら、ひよしさんに背を向けてシャツを脱ぎ、勢いでスウェットも脱いだ。


「相変わらず、白くて柔らかそうな身体だな」


舌なめずりをしながら言われ、カッと顔が熱くなった。


もう早く終わらせて、漫画の続きを見たかった。


でも、パンツを脱ぐのはやっぱり戸惑った。


僕が固まっていると、

「どうした?脱がせてやろうか?」

と言うと同時に、ひよしさんが楽しそうに手をパンツに伸ばしてきた。


「やっ、いい。自分で脱ぐから」


慌てて後ろに下がりながら言ったが、

どうしてもパンツだけはなかなか脱げなかった。


「脱げないのか?」


「…だって、恥ずかしいよ。そんなに見られてたら」


僕は正直に言った。声が少し震えた。顔も赤かったと思う。


「お前、ほんと可愛いな」


ひよしさんは、ニヤニヤしながら言った。


「じゃあパンツはまだ脱がなくていい。その代わり、身体を隠さずにまっすぐ俺の方を向け。」


「う、うん」


すごく恥ずかしかったが、逆らうと何をされるかわからないので言うとおりにした。


「絶対に隠すなよ。お前の身体全部。俺に見せろ。隠したらお仕置きだからな」


僕は、恥ずかしくて思わず目を逸らした。


そんな僕にひよしさんは言う。


「今からお前に自覚させてやる。お前がどんだけ可愛いか」


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