ブラック企業の社員、皇帝になる

kawasaki

第1話 普通、勇者じゃないんですか

  連続の徹夜で意識がもうろうとしていた


      ようやく帰れた日

  階段で足を滑らせて頭から落ちた


俺死んだな。そう思うと今までの人生を悔やんだ。

5年間ずっと長く辛い残業を強いられてきた。


もし俺が他の会社に入ってたら恋人もできてこんな運命にならなくて済んだのだろうか。


やり残したことがたくさんありすぎる。学校の友人とも別れ、今では誰とも会えない状況だ。

学生時代から付き合っていた彼女はいたがもうとっくの昔に振られている


なんでこんなに俺だけここまでひどい目にあうんだろうか‥

誰にも頼ることができず死んでいくんだな


色々なことに失敗して本当にひどい人生だった‥


だがそれも今日で終わりだ。楽にただひたすら楽に過ごそう。

そう思い意識が途切れた


──ん?ここはどこだ?俺は確か階段で頭を打って死んだはずじゃ‥

体も何故かとても軽い。起き上がり周りを見てみると


そこは牢獄みたいな部屋であった

 「一体何なんだここは」


そうつぶやくと、ある女性の声が聞こえた

 「転生者が目覚めたぞ!」


転生者?もしかして俺のことか?まさか未練を残したやつが死ぬと転生するという噂は本当だったのか‥


 「おいお前の名はなんだ?」

いきなり声をかけられ少しびっくりしたが、

女性の顔を見るとかなり端正な顔立ちをしており、

とても美人だった


少し戸惑ったが名前を答えた

 「俺は翔馬だ。あんたの名前は?」


女性は迷わず名前を言った

 「私の名前はアムリアだ」

名前を告げられるとアムリアは紙を出した

その紙には驚くべきことが書いてあった

 「突然ですまないがお前にはこの国の国王になってもらう」


 「はぁぁぁぁぁぁ!?」

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