第4話

学校に着き、髪の毛や汗をかいていないか日が暮れかかっている中ガラスの反射で整えていると「何しているの?」と少し笑みを浮かべながら先輩に話しかけられた。俺がセットを直しているのバレて「星を見ていました。」と適当に誤魔化すと、また「星見終わったら天文台に来て星見ようよ。」と追い討ちをかけるように言ってきた。これから星を見るというのに星を見終わったら来てねと言うあたり先輩意地悪すぎるが悪い気持ちはしなかった。


髪の毛のセットも終わり中に入ると、先輩が天体望遠鏡を覗いていた。髪の毛が目にかからないように手でおさえながら覗いてる先輩は可愛かった。視線に気づいたか覗くのをやめてこちらを向くと「ようこそ天文部へ、部員は2人しかいないけど楽しい部活よ。何か質問ある?」と言われた。先輩しか天文部いないと思っていたのにもう1人いると聞いて男か?いや男じゃないと繰り返し、自問自答して考えてみると先輩可愛いし、絶対彼氏いるな、もう無理だと思っていると、「もう1人の子は不登校で学校に来ていないよ。」言われ、心の中でガッツポーズをした。女の子がぐっと背伸びをして「よかったよ、君が入ってくれていなきゃ天文同窓会になって部費がおりなかったよー。」と安心したような声で言った。あの時、俺が部活に入らなくて悲しんでいのではなくて部費がおりないことを悲しんでいたのかと考えると恥ずかしくてここに入れなくなりそうだ。先輩が「なんとか3人。1人来てない子もいるけどこれで合宿に行ける!」とテンション高めに言った。先輩と、二人で、合宿をと考えるとさっきの恥ずかしさはどっかに行き、「何泊泊まりますか?」と下心丸出しできいてしまった。「まあまあ、そのことは後々決めるとしてやっぱり行くからにはみんな行きたい思うし学校来てない子も誘ってみようよ」と先輩は言った。男だったらどうしようと思いつつこれがきっかけで胸のわだかまりが取れて学校に通えるってなったらいいなと思い「誘ってみましょう。」と言った。

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