第152話 縦ロール


助けた商人の馬車から金髪縦ロールのお嬢様が現れる。


お嬢様が馬車の途中で動きを止める。


???

場が一瞬固まる。

まるで時が止まっているかのようにお嬢様は動かなくなる。


‥‥‥。


数秒の沈黙。


そしてお嬢様様の怒号が飛び出す。


「早く!

 誰かエスコートしなさい!!」


商人は怒号に臆したのか涙目だ。


駄目だ、これ以上怒らせても状況は変わらない。


俺は商人の代わりに行動を起こす事にする。


お嬢様の横に向かい、そっと手を差し出す。


お嬢様は怒りの表情を抑えて澄ました顔になる


「ありがとう。」


良かった、俺の行動は正解のようだった。


その後、最低限の治療をした盗賊を荷物室に格納し、壊れた馬車の荷物を全てバスに移し替えてから最寄りの街であるソトを目指す事になるのであった。

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